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【2019年版】派遣薬剤師の実情。よくある勘違いとその実際は?

 

薬剤師が転職する際、派遣薬剤師として働くことを考えた事がある人は結構いるのではないでしょうか?

そこで下調べをしていると、「高時給で年収700万円も目指せる」や「残業なし、定時退社可能」など、魅力的なワードが並んでいる一方、「派遣薬剤師は嫌われ者」や「投薬しかさせてもらえない」などマイナスな情報もあり、それならと派遣薬剤師として働くことを断念した方もおられるのではないでしょうか?

そこで今回は派遣薬剤師として働いている筆者が、派遣薬剤師の現在の状況や、ネットで出回っている派遣薬剤師の噂とその実情について解説したいと思います。

派遣薬剤師の実情。よくある勘違いとその実際は?

派遣薬剤師として働いていると、正社員やパートから派遣ってどうなの?と聞かれることが多々あります。
「時給が高い」や「職が安定しない」などなんとなくのイメージを持っておられる方はいますが、実際働いてみないとわからないことが多いと思いようです。

そこで、まずは派遣薬剤師に対して抱かれるよくある勘違いを例に挙げ、その実情をご紹介します。

派遣薬剤師は高時給


派遣薬剤師について調べていると、「高時給」「時給3,000円以上はあたりまえ」「年収700万円以上目指せる」となんとも魅力的な文字ばかりが並んでいますよね。

実際のところ、このような条件で働ける薬局は僻地である場合を除き少なくなっています。

数年前と現在とでは派遣薬剤師の市場が大きく変化しています。数年前までは、調剤薬局を増やせと軒並みどの会社も薬剤師の人数確保よりも先に店舗数を増やし、結果店舗が回らなくなり派遣を雇うということがザラでした。

薬局業務の大半を薬剤師が行うので業務内容も多岐にわたり、さらに人材確保を余儀なくされてきました。

しかしここ数年、規制緩和により薬局事務が行える薬局業務が増えたことや、調剤ロボなどの設備の充実により、薬剤師の業務領域が対患者にシフトしてきているので、1店舗に必要な薬剤師の人数が減ってきています。

薬局数も増えてはいるものの、以前のような勢いはありません。派遣薬剤師の求人数が減ってきているのは確かです。

特に市街地などの便利な地域の求人は少なくなってきています。そうすると、派遣薬剤師同士の時給の値下げ合戦が始まるのです。
派遣薬剤師になれば必ず高時給案件に巡り合えるとは限りません。

市街地では3,000円以上が高時給案件と言われていましたが、今や2,700円~2,900円でも高い方と言われる時代になってきました。

派遣薬剤師は残業なし


基本的に契約時間が決められているので、就業時間が来れば帰ることもできます。
ただ派遣薬剤師の業務で多いのは投薬です。就業時間ぎりぎりまで投薬させられて、薬歴が残っていれば書いて帰らないといけないことも事実です。

投薬しながら書くことができればベストですが、なかなかそうもいかない薬局もあります。
その日残業が出来なければ、次の日、早めに出勤して薬歴を書くといったことも、時にはしなければなりません。

派遣薬剤師は投薬ばっかり

派遣薬剤師はスポットで働くことが多いので、投薬業務に回されることが多いです。

しかし投薬業務をスムーズにこなし、空いた時間に積極的に他の仕事をもらいにいけば、それ以外の業務も行えるようになります。
派遣薬剤師が投薬に回されるのは、それが一番効率がいいからです。

調剤は場所を覚えていないと時間がかかるし、監査は薬局に来る処方箋の癖を理解していないと、大事な部分を見落としてしまう可能性があります。

そこで薬の場所をいち早く覚えたり、投薬をしながら処方箋の傾向を読み取るようにすれば、自ずと他の業務も回してもらうことができます。
投薬ばかりになるかどうかは派遣薬剤師の働き方次第です。

派遣先はブラックな職場が多い

薬剤師が足りておらず、派遣薬剤師を雇わないといけないような薬局はブラックな薬局が多いのでは?とよく聞かれます。

これも大きな勘違いで、薬剤師が足りなくなる原因は、過重労働や人間関係などマイナスのことばかりではありません。

薬剤師が産休に入ったとか、配偶者の急な転勤に付いて行かなければならなかったりで、後任の薬剤師を見つけることができず、一時的に派遣をやとっている場合もあります。

そういった場合は、比較的ウエルカムな薬局であることが多いので、安心して働くことができます。

派遣薬剤師は嫌われ者

派遣薬剤師として働く前、正社員で管理薬剤師として働いていた時、正直派遣薬剤師のイメージはあまりよくありませんでした。

時給が高い割に、こちらが思うような働きをしてもらえなかったり、「私派遣なので。」とすぐに逃げ腰になる人もいました。
派遣薬剤師にお願い事をすると派遣会社を通じてお断りされたり、何かと使いにくく態度にも出ていたと思います。

そのため、派遣薬剤師として働こうと決めた時、派遣先の薬局の人達も恐らく私と同じようなドライな態度を示されるのであろうと覚悟して働き始めました。

実際のところは、人が足りていないところにスポットで入ってくれて助かるというスタンスで受け入れてくれる薬局が多いことに驚きました。

契約が終了してもその後の飲み会に誘ってもらったりなど友好的な関係が続いています。

派遣薬剤師は嫌われ者というイメージは、派遣薬剤師の働き方次第で十分変わる余地があります。

ネット情報の嘘。その実情は?


ネットで派遣薬剤師について調べていると、これ時代遅れだなとか、誇張しすぎでは?と思う記事がいくつか見受けられます。

派遣薬剤師として、働こうと考えている方がうその情報で惑わされないように、筆者が特に気になったネット記事について解説いたします。

契約満了時に次の派遣先が見つからない!?

求人紹介までのスピードについて書かれた記事の中に「派遣薬剤師の最大のリスクは『契約満了時に次の派遣先が見つからない』というケースです。」という一文を見つけました。

これは派遣薬剤師をしたことがある人なら言いたいことは分かります。
しかし、全く知らない人が読むと、契約満了を急に言い渡されて、次の派遣先を紹介してもらうまでにタイムラグが生じてしまう。
なるべく早く次の派遣先を紹介してくれる派遣会社を選ぶべきという風に捉えかねません。

しかし、実際は契約満了を言い渡されるのは、契約満了月の1か月前で、そこから1か月かけて次の派遣先を探してもらいます。

スピーディーなことに越したことは無いですが、よほど派遣求人が少ない地域でなければ、次の派遣先が見つからないというケースはありません。

ママ薬剤師には派遣薬剤師がおすすめ!?

産休・育休開けのママ薬剤師には派遣薬剤師がおすすめという記事をよくみかけます。

自分が働きたい時間に働けて、残業も無く、しかも高時給だからという理由が多いです。
しかし実際は、派遣市場も変わってきており、派遣先の薬局が提示する時間で働ける人が優先されるので、ママ薬剤師が派遣で働くのが難しい時代になっています。

派遣先が見つからない場合は、パートの時給で契約するママ派遣薬剤師も多いのが現状です。

ダブルワークをしたい人は派遣薬剤師がおすすめ?

ダブルワークをしたい人は派遣薬剤師がお勧めという記事をよくみかけます。
たくさん稼ぎたい人は、単発の高時給案件とかけもちするとより稼ぐことができると記事には書かれてあります。

しかし実際は、ダブルワークを容認していない薬局が多いことや、単発の高時給案件が少ないことが触れられておらず、いざ派遣薬剤師でダブルワークをしようとした時、自分の思うような働き方ができない派遣薬剤師がいるのが現状です。

また、誰でも単発派遣で働くことができるわけでもありません。30日以内の派遣契約は、労働者派遣法により例外を除いて原則禁止されています。

その部分に触れられていない記事も見受けられるので、自分が例外に入るのか確認しておく必要もあります。

単発派遣で働ける人の条件

  • 世帯収入が500万円/年以上であって、主たる世帯主ではない
  • 本業の年収が500万円/年以上であって、副業として日雇い派遣に従事する者
  • 60歳以上の人
  • 雇用保険の適用を受けない学生

※上記のいずれかが該当すればOK。

派遣薬剤師の実情を知っても、派遣薬剤師として働き続けていきたいと思うか


上記の通り、派遣薬剤師として働くにつれて、色々な実情が見えてきました。

同時に派遣市場も日々変わってきているのだということも実感しました。それでもなお、筆者は派遣薬剤師としてもうしばらくは働いて行こうと思います。

なぜなら正社員やパートとして働くメリットが見つけられないからです。

煩わしい人間関係に悩む必要もなく、フルタイムで働く必要もない。さらにパートよりは高時給。職場を転々とすることにストレスを感じない筆者には今は一番合った働き方であると思っています。

一方で、同じ派遣仲間の中には、ママ薬剤師で派遣をしていたが、働く時間に制限があるので最近はパートでの時給でしか求人案件がない。
これでは派遣をしている意味がないので、どこかの薬局にパートとして就職しようかと考えている人もいます。

また、パートではなく正社員として働くことを考えるなら、最近ではDI職もオススメです。
ママ薬剤師さんはどうしても時間に制限があります。
土曜日に出勤するのも難しいでしょう。しかしDI職であれば土日祝日は休みで、ほとんど残業もなく働くことが可能ですよ。

人気記事 ママ薬剤師の正社員の転職先としてDI職がオススメな理由

まとめ

ここまで、派遣薬剤師として働いてみようと思う方々へ、間違った情報や古い情報に惑わされないように、今の派遣薬剤師の実情を綴ってきましたがいかがでしたでしょうか?

派遣薬剤師の市場は刻々と変わってきています。
今までのように、高時給で働きたい時間に合わせて働くなど自由な働き方がなかなか難しくなってきているように感じるのが実情です。
しかし薬局側の求人条件が厳しくなってきているとはいえ、求人自体はまだあります。

派遣薬剤師は、ある程度時間の融通を効かすことができる人にとっては、自分の状態(家庭環境や体調面、やりたいことが他にあるなど)に合わせて、その都度働き方を選ぶことができるのでお勧めだと思います。

この記事を読んで、いい事も悪い事も含めて今後の派遣薬剤師ライフを想像する手助けになれていれば幸いです。

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もも

もも

大手ドラッグストア併設の調剤薬局に就職後、結婚を機に退職。現在は派遣薬剤師としてドラッグストアや調剤薬局で勤務する傍ら、パートナーと愛犬ともにアウトドアや旅行など趣味の時間も満喫中。

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