薬剤師5大転職理由

薬剤師がワークライフバランスを求めるならどの職種?3つの要素で考える

 

一般的にワークライフバランスというと、プライベートを充実させるために忙しくない、早く帰れる職場のことと思われがちですが、本来の意味は「仕事と生活の調和」です。

仕事が簡単で早く帰れればいいというものではなく、仕事が充実しているからこそ、プライベートも充実する。
充実したプライベートのためにはそれなりの収入が必要。

このように、ワークライフバランスを充実させるためには「モチベーション」「忙しさ」「給料」この3つのバランスが大切です。

どれを重視して、どれを犠牲にするのかは人それぞれ千差万別です。

そこで今回は「モチベーション」「忙しさ」「給料」この3つの観点から薬剤師の各職業の特徴をまとめてみました。
各項目毎に、星3段階で採点しています。
順にご覧ください。

調剤薬局のワークライフバランス

モチベーション ★★★
やはり薬の専門家ならではの職場。
ドクターとの勉強会やMR、MSからの情報提供等最新の医療情報が手に入り、それを発揮することができる。
患者さんからの質問や相談も多く、とてもやりがいを感じることができる。
近年は在宅医療やかかりつけ薬剤師として、トータルで患者様の健康に携わることが求められてきている。

しかし街の診療所の門前薬局では処方が偏ることもあるため、同じ店舗で長く働いているとマンネリ化してモチベーション低下の原因となる事はある。

忙しさ ★★
ギリギリの人数で回している薬局が多く、忙しいことが多い。
そのため有休もやや取りにくく、周りに配慮して使うべきではないとされている薬局もある。
それでもドラッグストアに比べると残業は少なめで、忙しいドラッグストアを辞めて調剤薬局に転職する人は多い。

応需している病院が忙しい日はそれなりに残業はある。
しかし日曜祝日は休みの場合が多いので、年間休日は120日前後と多め。

給料 ★★
調剤薬局の給料は都会ほど安く、地方ほど高い傾向にある。
薬剤師数が都会はかなり多く、地方はとても少ないため。
一年目薬剤師の年収は都会で400万~500万、地方は450万~550万くらい。
休日が多い割に収入は比較的多い。
昇給はあるが、ドラッグストア同様増加ペースは緩やか。
管理薬剤師にキャリアップすると20代であっても年収650~700万円ほどになることもある。
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ドラッグストア薬剤師のワークライフバランス

モチベーション ★★★
ドラッグストアの薬剤師の仕事は主にOTCや健康食品の販売、相談、売場作りになる。
一番の良い所は患者様の相談を聞き、自分の提案した商品を買っていただくという事。
自分のお勧めした商品を買っていただけるととてもやりがいを感じられる。
これは医師の処方した薬を出す調剤ではできないドラッグストアならではの利点。

売場作りも小売りならではの良さがあり、商品の売り上げは売場作りによって大きく変わる。
売り上げはボーナスの査定に関わることもあるので、自分の担当商品の販売数が伸びた時はとても達成感を感じられる。

お店の立地条件にもよるが、薬剤師に薬の相談をする患者さんはそれほど多くないのが現実。
暇な日も当然ある。

また高度な医療に関わりにくいので、せっかく大学で勉強したのにそれを存分に発揮する機会がなく、物足りなさを感じることもある。

忙しさ ★★★★★
一般的に高給の代償としてハードワークであることが多い。
勤務時間
営業時間が長く、土日も営業しているため、正社員であれば土日の出勤や13時~22時などの遅いシフトに入ることが多い。
9時~17時などの早番のシフトはパート・アルバイトや時短社員が多いため。
年間休日はおよそ100〜110日の会社が多い。
年中無休のお店が多く、祝日が休みにならないので休みはやや少なめ。

残業
残業の多さは店舗によってマチマチ。
都心の駅前店などでは残業が100時間を超え、有休も全くとれないという店舗もある。
同じ会社でもサービス残業のまったくない店舗もあれば、一日平均2時間もサービス残業のある店舗もある。
残業代がでるかどうかは配属先の店舗次第。

異動・応援
調剤薬局と比べると応援・異動の頻度は高い。
保険薬剤師登録や勤務薬剤師登録の縛りのないドラッグストアでは、応援・異動などで薬剤師を動かしやすいため。

給料 ★★
調剤薬局よりも年収で100万円程度は高い。
店長兼管理薬剤師なら600万~700万円くらい。
エリアマネージャークラスまで行くことができれば800万円前後くらい。

初任給は手当をふくめて約30万円くらい、基本給24万前後に薬剤師手当6万前後といったパターンが多い。
ボーナスは基本給ベースとなるのであまり高くない。夏冬各30~40万円くらい。
昇給はあるが増加ペースは緩やか。

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病院薬剤師のワークライフバランス

モチベーション ★★★
医者や看護師、その他パラメディカルと連携を取りながらチーム医療の一員として患者さんの病気に立ち向かうことができる。
医師から処方の相談を受けたり、患者さんから医師には直接言えないことを相談されたりすることもある。
医師の処方の調剤と監査をし、間違えがないよう神経を使う。

同じ薬剤師でも、調剤薬局やドラッグストアと異なり、注射や点滴の調剤、それ以外にも病院の資料、他の先生や看護師との連携など、様々なことに関われる。

忙しさ 
残業は月に数時間程度。土曜に病院が開院しているところがほとんどなので、当番制で土曜も出勤になることもある。
ギリギリの人員の回していることが多く、有給は取りにくい。

大学病院などの大病院の場合は、入院患者がいるので月に数日程度夜勤がある。
しかし、国家公務員に準ずる形なので福利厚生の制度はしっかりしており、特別休暇を取得できる職場もある。

給料 
管理職で500万程度、薬局長で600〜800万程度。
昇給は管理職につかなければほぼない。
やることの多さに対して、給料が少ないと感じる人は多い。
結婚を機に生活のため転職する男性薬剤師は多い。
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MRのワークライフバランス

モチベーション ★★★
医師への処方提案が受け入れられ、患者さんがよくなった話などを聞いたときやりがいを感じる。
基本的には自分の担当先での営業成績を上げるため、自分のペースで色んな対策を打ちながら仕事を進めるため、自由度が高い。
営業であるため、数字のプレッシャーがある。
忙しさ ★★★
朝は医薬品卸へ出向き、日中は担当先回り、夜は講演会や内勤で勤務時間は長い。
しかしながら自由度が高いので、遅めの出勤や早めの帰宅も可能である。
基本みなし労働制で残業代は付かず、別途みなし労働手当がつく。

土日は講演会等で出勤になることもある。有給は担当先の仕事をうまく回せていれば、基本的には取りやすい。
また、5年前後の周期で転勤がある。

給料 ★★★
役職と共に昇給する。
大手では30代半ばには1000万円くらいの年収になることも。

ボーナスは年間8ヶ月分+αがあり、営業成績によって+αは大きく左右される。

製薬企業の場合平均8ヶ月が相場。営業手当が外勤をするとつくので、それだけで月に5〜6万円ほどになる。
また、MRは住宅補助があり、年間約100万円ほどが年収に上乗せになる。
だいたい月10万円前後を会社が支払ってくれる。

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CRAのワークライフバランス

モチベーション ★★★
自分が携わった薬が承認されたとき、もしくは効能が追加されたときに達成感が味わえる。
患者さんとは実際に会えないが、医師から直接もしくは診療録から薬の効果を目の当たりにすることができる。
忙しさ ★★
1つのプロジェクトをやり上げるのに大きく分けると、

  • 試験の立ち上げ期
  • 試験に組み込まれた患者さんのフォロー期
  • 試験の終了期

の3つに分けられる。

「試験の立ち上げ期」は締め切りまでに申請資料の作成に追われ、多忙な時期になる。
その際は勤務時間が長くなり、土日に出勤するケースも出てくる。

患者さんのフォロー期以降は時間に余裕がある時もあるので、残業なしに帰宅できるケースもある。

有給は患者さんのフォロー期以降落ち着いている時期であれば比較的取りやすい。
転勤はなく、CRAの担当先は北は北海道、南は沖縄までの全国となり出張ベースでの仕事になる。

給料 ★★★
製薬会社所属のCRAとCRO所属のCRAとで異なり、前者の方が給与はよい。
役職がつくと大幅に昇給することが多い。
ボーナスは製薬会社と同じく、年間約8ヶ月分程度である。
製薬会社所属のCRAの場合
課長職になるかならないくらいが1000万に到達する目安。
MRは30代半ばには1000万に到達するが、CRAだと40代前半から半ばには1000万円到達になる。
CROのCRAの場合
生え抜きで勤めて50代でも1000万は難しい。
しかし、中途入社で他社からの転職で管理職に付くと40代半ばくらいには1000万に行くこともある。
そのため、CRO間での転職はかなり多い。
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まとめ

今回の記事作成にあたり、インタビューをさせて頂いた女性薬剤師の方の意見を紹介して、今回の記事のまとめとさせていただきたいと思います。

モチベーションはどの職種も★を3つにしました。
私としては病院薬剤師は若干性に合わないようで★★にしたいところです。
よってモチベーションの★は人それぞれで、それが少なくなるとワークライフバランスとは関係なく転職を考えたりすると思います。

とのことです。至極名言ですね。

どれだけ給料が良くてや休みがとれても、モチベーションが維持できなければ、長く働くことは難しいものです。

せっかく苦労して手に入れた薬剤師という名の誇り高い資格。

薬剤師として世の中に貢献するには自分に何ができるのか、自身に合った働き方は何か。
もう一度自分を見つめなおし、是非とも後悔のない転職をされることを望みます。

ワークライフバランスに迷ったら…

ワークライフバランスに迷ってしまう、どの職種に転職するのがいいのだろう?
そんなときは転職エージェントのキャリアカウンセリングを受けてみてはいかがでしょう?

転職エージェントというと、登録後すぐに求人を押し付けられる
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まずは薬剤師さんの悩み・希望を聞いて、自身にあったキャリアは何かを相談に乗ってくれます。
ときには、業界動向やその会社の将来性を教えてくれる、転職エージェントとはそんな頼りになる存在です。
そうした悩み・不安をヒアリングしたのちに、様々な求人を紹介してもらえるのです。

今回の記事執筆にあたりインタビューさせていただいた女性薬剤師さん、こちらの方は転職活動開始時にはまだ進路を決めかねていたそうです。しかし転職エージェントを利用することで、自身のニーズに沿った求人やキャリアを活かせる求人など、様々な提案を受けることで自身の進路を考え直すことができたといいます。

では、どの転職エージェントに相談したらいいのか?

直接面談できるエージェントだったり、高収入求人に特化した転職サイトのエージェントだったり、大手も含め多数の求人を保有しているエージェント…
転職エージェントもいろいろですからね。
迷ったときは、こちらをご覧ください。各転職エージェントの特徴を余すところなく紹介します。

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ヤス

ヤス

製薬会社MR→ドラッグストア→調剤薬局と2度の転職を経験。 現在は都内の中規模調剤チェーンで管理薬剤師をしています。調剤業務だけでなく、地域活動や講演活動にも奮闘中。得意な科目は小児科と精神科、婦人科など。趣味はドライブとスノーボード。

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