薬剤師のお仕事データ

調剤薬局大手と中小の違い それぞれにオススメするのはどんな人か

 

調剤薬局は大手の会社になると福利厚生は充実しますが、給与面は中小企業に比べて下がる傾向があります。
その他にも大手と中小ではどのような違いがあるのでしょうか。

その違いをまとめてみました。

大手調剤薬局のメリットは何か

給料面だけで比較すると中小の方が良い場合が多いですが、もちろん大手だからこそのメリットもいくつもあります。

社員教育制度の充実


メリットとして何よりも、まず最初に挙げられるのが社員の教育制度の充実です。
座学、実務、管理職、マナーなど非常に幅広い研修制度が受けられるのが大手の魅力です。

これは新卒が集まりやすい理由の一つかもしれません。

大手の調剤薬局であれば独自に教育部の部門もあったり、定期的にテストや勉強会を行います。
また、総合病院の門前になるとMRや医師の勉強会へも参加できます。

しかし、中小で同じレベルの研修制度を設けるのは正直難しいでしょう。
中小企業の薬局では、独自の教育部までの規模は無くても、eラーニングの導入や、製薬会社や病院との外部の勉強会を活用している所が多いです。

大手であれば、たくさんの薬剤師の先輩達が所属しています。
業務上不安な事や分からない事があっても、必ずアドバイスを受けられる人がいるというのも安心です。

福利厚生の充実


中小では取るのが厳しい場合もある産休育休がきちんと取れたり、休暇制度があったりと大手の方がメリットは多いです。

日本調剤は公式HPにて1年間の育休を明言していますし、他の大手も1年間の育休を認めている企業がほとんどです。

逆に人手不足の中小では、こちらの体験談の方のように、1年間どころか、産後2ヵ月で復帰し、4ヵ月で管理薬剤師としてフルタイム復帰しなければならないような職場もあります。

薬剤師確保のため、女性薬剤師の方が長く働けるような配慮があるのが、大手ならではのメリットでしょう。

福利厚生の充実によるデメリット

しかし、産休育休が取得しやすいからこそ生じるデメリットも存在するので注意が必要です。
産休育休中の人が増えて常勤薬剤師が減るため、残った正社員にそのしわ寄せが及ぶことがあるのです。

大手であっても、「有給は使えないものと思え」と言われている調剤薬局チェーンも存在します。
常勤薬剤師の割合が少ない企業ではこのようなことが起こり得るのです。

長期的な働きやすさを考えるならば、その調剤薬局チェーンの常勤薬剤師の割合をしっかりと確認するようにしましょう。

総合病院の門前の店舗が多い

様々な科目の処方箋を扱うことができるため、スキルアップを目指す薬剤師さんに人気の総合病院の門前薬局

転職先としても人気の求人となりますが、総合病院前の立地は大手企業が買い占めていることが多く、門前薬局のほとんどは大手調剤薬局チェーンです。

中小の調剤薬局は、総合病院の門前の好立地は大手に取られる事が多いので、クリニックなどの門前の近くにある事が多いです。

総合病院の門前薬局で働きたいと思う場合、大手企業に勤務した方が配属してもらうチャンスが増えるでしょう。

企業の財務体質


企業としての収益面の安心感に関しては比べるべくもないでしょう。
最新の設備やシステムに触れられるというのもメリットかもしれません。

医療機器やシステムはどれも高額で、おいそれと最新のものに変える事はできません。

大手はその資金力から積極的な設備投資も可能になるため、中小と比べると新しい機械やシステムに触れられるチャンスは多いです。

大手調剤薬局チェーン毎の違い

大手であっても、かかりつけ業務や在宅業務への取り組み具合に温度差があります。
常勤薬剤師数が多くても、常勤の薬剤師の割合が低く、働きにくい大手も存在します。

こちらの「大手調剤薬局・ドラッグストアチェーンの特徴」の記事では、
調剤薬局を100店舗以上経営する大手企業28社について、地方厚生局への届出情報を集計したデータベース元に、これら大手調剤チェーンの特徴をまとめました。

大手への転職を考えている薬剤師さんは是非ともご参照ください。
大手の企業ごとの違い・特徴がよくわかることでしょう。

その他大手と中小の違い

メリットと感じるかデメリットと感じるかは人それぞれですが、大手と中小の違いをいくつか挙げてみます。

大手調剤薬局チェーンの特徴

  • 店舗展開の範囲が広いため、ヘルプや転勤の範囲もそれに合わせて広がります。
  • その規模から部署の細分化が行われるため、細かい報告業務などの雑務がどうしても中小よりは多くなってきます。
  • 大手はある程度統一されたマニュアルがあるのがほとんどですが、中小では各店舗ごとに独自のルールやマニュアルで業務が行われている場合があります。
  • 現場とは別の部署があるので、本部付けとなることで現場で調剤薬局業務を行わなくなるケースがあります。
  • 大手の方が忘年会や新年会など社内でのイベントが多かったり、また人数も多いためイベントの規模が大きいです。

中小調剤薬局チェーンの特徴

  • 転勤や移動は無く、仮にヘルプがあっても普段通うのと変わらない距離の店舗で済むといった場合もあります。
  • 大手に比べて各店舗での管理薬剤師の裁量権が大きい場合が多いです。

    例えば、卸との価格交渉や採用薬品のメーカー選択などは、大手であれば本部で一括して行われる場合がありますが、中小の場合は管理薬剤師に一任されることがあります。

  • グループ全体の人数が少なく、店舗間や幹部社員との距離も近いため、企業としての一体感を感じやすいです。

大手調剤薬局と中小調剤薬局 それぞれにオススメする人

こんな人には大手調剤薬局がオススメ

  • 薬剤師としてのスキルを幅広く勉強したい
  • 色々な土地で働きたい
  • 管理職にはならずに勤務薬剤師として働いていたい
  • 休暇や産休・育休制度はしっかり利用したい
  • 最新の設備のもとで働きたい
  • 社内での仲間をたくさん作りたい
  • 社内でのイベントに参加するのが好き
  • 人間関係を築くのが苦手(何かあっても他店舗への異動がしやすい)

こんな人には中小調剤薬局がオススメ

  • なんと言っても給料を追い求めたい
  • 住み慣れた場所でずっと働き続けたい
  • 地域に密着した薬剤師になりたい
  • より早く幹部になりたい
  • 自分の管理する店舗をある程度自由に管理したい
  • 経営者側の視点から会社に関わっていきたい
  • 将来独立を考えている

大手と中小、それぞれへの転職に強い転職サイト

大手チェーンの求人を豊富に持つ転職サイト、中小の求人を豊富に持つ転職サイトなど、転職サイトによって保有する求人の特徴が分かれてきます。

大手への転職に強い転職サイト

大手転職サイトが運営母体であるリクナビ薬剤師マイナビ薬剤師は、大手企業との付き合いに長けており、大手調剤チェーンの求人も多数抱えています。大手には大手の情報が集まるものなのです。
それだけではなく、求人を紹介してくる際も、大手から順番に紹介してくれます。

例えば関西在住の方であれば、調剤薬局最大手のアイン薬局、それを断ると、日本調剤、阪神調剤などといった具合に紹介してくれます。
希望にそぐわなければ、その次に中小を紹介してくるという感じです。

大手調剤チェーンへの転職を考える薬剤師さんには外せない選択肢となります。

中小への転職に強い転職サイト

リクナビ薬剤師、マイナビ薬剤師が大手の紹介が多いのに対して、薬剤師転職ドットコム(メディウェル)は、どちらかと言えば中小の薬局の提案が多いようです。

中小の薬局であれば、交渉次第で年収アップの交渉ができるため、それが結果的に薬剤師転職ドットコム(メディウェル)が謳う「平均年収アップ率127%」に繋がっているのでしょう。

まとめ

一般企業のように、大手の方が給料も待遇もいいわけではないのが、調剤薬局選びの難しいところですね。
大手と中小それぞれに特徴があるので、自身が何を重視して転職したいのかに合わせて選びましょう。

なお、転職で年収アップを目指したいのなら、中小調剤薬局に転職するのがオススメです。

なぜなのか?
その理由はこちらの記事をご覧ください。

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サム

サム

新卒後小規模薬局チェーンに就職するも、様々な経験のできる中規模調剤チェーンにスキルアップ転職。その後現在の職場にヘッドハンティングされ、現在に至る。

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