退職と転職の手続き

円満退職の作法

薬剤師が円満退職するためのテクニック!上手な退職の伝え方

  • 2020.03.9

転職先が決まったけど、退職したいって伝えるの憂鬱だなぁ…。

その気持ち、すごくわかります。
私も退職を言い出すのに、決意してから1週間かかったことがあります…。

しかも今の薬局、ブラックなんですよね。
辞めさせてもらえなかったらどうしよう?

退職は労働者の権利なので、辞められないことはないですよ!

とは言え、狭い薬剤師業界。
もめずに円満退職できるなら、その方がいいですよね。

そこで私が実際に薬局を退職した経験から、薬剤師がスムーズに退職するコツをお伝えします。

退職の仕方は、転職を考えると同時にイメージしておくことが大切ですよ!

気持ちよく退職するためには、準備が大事。
マナーを守って、円満退職を目指しましょう!

薬剤師の職場は引き止めが多い。円満退職するためには退職の伝え方が大事

まずは、多くの薬剤師が抱く退職への不安を見てみます。
あなたも退職を考えたとき、以下のように思わないでしょうか?

薬剤師が退職を考えるときの不安

  • 引き止めがすごくて、辞めれないかも
  • 近隣の薬局や地域の薬剤師に、悪いウワサを流されそう
  • 辞めるって言ったら、嫌がらせされそう…

引き止めは、かなりの確率で存在します。

薬局としては同じ人に長く勤めてもらいたいので、ある程度は仕方ないですね。

でもしっかり退職の意思を伝えれば、辞めれないことはありませんよ。

悪いウワサや嫌がらせは、そうそうないので安心してください。

でも、絶対ないとは言い切れないんですよね?
悪いウワサを流されたり、嫌がらせをされたら困ります…。

退職に伴うリスクを最小限にするためには、退職の伝え方が大事です。
退職理由の説明や伝え方を工夫して、できるだけ印象を良くしましょう。

薬剤師の職場は引き止めがすごい!?

実は同じ職場に、辞めようとしたのに引き止めで辞めれなかった人がいるんです。

退職希望者に「君がいなくなったら周りに迷惑がかかるんだよ」とか「他の人のこと考えてるの?」などと、上司が圧力をかけてくる職場もあります…。

私も「考え直して、給料が不満なら上に交渉するから。」と言われたことがあります。
下の事例の薬剤師も、強い引き止めにあって苦労されたようです。

社内規定で、定期的に上司との面談があります。
そこで必ず「君がいなくなると困るから、絶対辞めないで。」と言われるんです。
私が退職を考えてることに、気が付いていたんでしょうね。
引き継ぎさえしっかりすれば、去る側に責任はないとわかっていたのですが…。
何度も圧力をかけられるうちに、退職へのモチベーションが下がってしまいました。

同じ職場の人も、まさにこんな感じでした。
毎日毎日「辞めるな」と言われるから、面倒になったと…。

引き止めで辞められないのは、以下のパターンが多いです。

薬剤師が引き止めで辞められないパターン

  • 上司からの圧力が強い・しつこい
  • 引き継ぎ相手がおらず、辞めにくい
  • 「退職する」という気持ちが固まっていなかった

上司にどんなに引き止められても、辞めるのは自由。

退職者の穴を埋めるのは経営者の責任ですし、新任者が入るまでフォローするのは管理職の責任です。

ただ引き継ぎの相手が退職日までに来ないと、辞めにくいのも事実。

そうならないように、計画的に退職を伝えるのが大事ですね。

「辞めよう!」という強い気持ちがないと、引き止めにつかまりやすいです。
何を言われても「絶対辞める!」と決意してから、退職を伝えましょう。

引き止めされにくい薬局ってないんですか?
退職することを考えて、引き止めされにくいところに勤めるのもアリですよね。

基本的に中小薬局よりも、大手調剤チェーンの方が引き止めは小さいです。
大手は人材が豊富ですが、中小は急な採用が難しいからですね。

大手調剤チェーンは確かに引き止められにくいですが、給与は中小より低めなどデメリットも。

大手と中小薬局で悩んでいる方は「調剤薬局への転職|大手と中小で迷ったときに知りたいことのすべて」を参考にしてください。

薬剤師としてNGな退職の伝え方

まずは、こじれやすい退職の伝え方パターンを見てみましょう。

以下のような状況で退職を伝えると、引き止めにあいやすくなったり、悪い印象を持たれることがあるので注意してください。

NGな退職の伝え方の例

  • 労働条件や職場環境を退職理由として伝える
  • 退職希望日の直前に退職を申し出る
  • 繁忙期に辞めようとする
  • 上司より先に同僚に言ってしまう
  • 「できれば辞めたい」など、あいまいに伝える

1つずつ、詳しく解説します。

労働条件や職場環境を退職理由として伝える

これは、私が実際にやってしまった失敗です。
問い詰められてつい「時給の高いところがあったので…」と言ってしまいました。

「忙しすぎるので、辞めたい。」
「〇〇さんと合わないので、辞めます。」

労働条件や職場環境を退職理由にすると、引き止め交渉をされるだけ。

「今、新しい人探してるから!」
「〇〇さんには、別の店舗に異動してもらうつもりだから。」

不満に対して交渉されると、辞める意味がなくなっちゃいます。

それ以降、強く退職を言い出しにくくなりますよね。

ちなみに退職に対しての交渉は、約束が守られないことが大半。

退職理由には、現職への不満を挙げない方が無難です。

退職希望日の直前に退職を申し出る

労働基準法において、期間に定めのない雇用関係の場合、退職の意思は2週間前に伝えれば良いことになっています。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
民法627条1項

でも、実際「2週間後に辞めます!」と言って、いい顔されるわけないですよね…。

私が派遣で入っていた薬局に、本当に2週間後に辞めた人がいました。
当然新しい人の補充は間に合わず、てんやわんやでしたよ。

法律上OKとは言え、退職にもマナーがあります。

「引き止められたくないから、ギリギリに辞めるって言おう。」

こんな考えは、絶対にやめましょう。

繁忙期に辞めようとする

こちらも気を付けたい退職マナー。

小児科の門前薬局で12月ごろに誰かやめたら…どうなるでしょう?

ただでさえ忙しいのに、薬局が回らなくなっちゃいますよね。

ピーク時期のない職場ならそれほど気にする必要はないですが、繁忙期がある薬局などは注意。

どうしても繁忙期に退職したいなら、通常よりも早めの2~3ヵ月前に退職を伝えるといいですよ。

上司より先に同僚に言ってしまう

これ、かなりありがちです。

「内緒だけど、実は辞めようと思ってて…。」

仲のいい同僚がいると、つい言いたくなっちゃいますよね。

でもこれも絶対避けたいパターン。

内緒と言っていても、同僚の中では周知の事実になっている可能性があるからです。

あなたが伝えるより先に、同僚から辞めることが上司の耳に入ったらどうでしょう。

怒る上司もいますし、あなたの印象は最悪になっちゃいます。

「できれば辞めたい」など、あいまいに伝える

「できれば〇月ごろ辞めたいと思ってて…」
「辞めたいなーと思ってるんですけど…」

退職を強く決意しないと、引き止めにあいやすいと上でお話しました。

ですが意思だけ強く持っても、ハッキリ伝えないと意味ないです。

あいまいに伝えると「決意が固まってない」と思われて、結局引き止められることに。

さらにこちらは「辞める」と言ったつもりでも、「そのうち辞めたいらしい」と思われる可能性も。

そうなると「辞めるなんて聞いてない!」と、トラブルに。

退職の意思は、上司を別室に呼ぶなど特別に時間を設けてもらって、ハッキリと伝えましょう。

辞めるのは個人の自由ですが、できるだけ残される人に配慮して辞めたいですね。
自分が辞めた後のことを想像してみると、円満退職へのルートが見えやすくなります。

薬剤師が円満退職するための上手な退職の伝え方

それでは、いよいよ上手な退職の伝え方です。

円満退職を叶えるためには、以下のポイントを全部クリアしましょう。

上手な退職の伝え方

  • 家庭の事情や、前向きな理由を退職理由にする
  • 就業規則に従って、退職を伝える
  • 退職希望日は幅を持たせて伝える
  • 引き止めは当然と考え、お礼を伝えて断る

こちらも、詳しく解説していきますね。

家庭の事情や、前向きな理由を退職理由にする

退職理由は、相手が「それなら仕方ないね」と思うものを選びましょう。

「夫が転勤になったので。」
「親戚の仕事を手伝うことになりました。」
「在宅の仕事をしたいので。」
「〇〇専門薬剤師を目指したいと思ってます。」

上のように、具体的に伝えることが大事。

このとき、店舗移動で解決する退職理由にならないように注意です。

「親戚の仕事って何?」「どこに転職するの?」とか、うるさい人っていますよね…。

残念ながら、ちょっと面倒な人っていますね。
「まだ詳しくお話できないんです、ごめんなさい。」と、ごまかしておきましょう。

就業規則に従って、退職を伝える

ほとんどの職場では、何日前に退職の意思を伝えれば良いのか就業規則で決まっています。

多くの場合は、2ヵ月前ですね。

中には1ヵ月前もしくは3ヵ月前という企業も。

3ヵ月というのはちょっと長いのですが…円満退職を目指すなら就業規則優先。

計画的に退職を進められるように、退職を考えたらまずは就業規則を確認しておきましょう。

転職先への入職日の関係で、3ヵ月前は無理…ってなったら、どうしたらいいですか?

多くの場合は入職日を調整してもらえます。まずはそちらを検討しましょう。
どうしても調整できなければ、現職の上司に正直に伝えて相談するしかないですね。
法律の話を出すのは、最終手段です。

退職希望日は幅を持たせて伝える

「〇月〇日に辞めさせていただきたいです。」
「〇月〇日~〇月末までに辞めさせていただきたいです。」

退職日はキッチリ伝えるより、多少幅を持たせた方が印象が良いです。

強引な印象がなくなり、「今の職場の都合に合わせます」という意思が伝わるからです。

「〇日に辞めたい!」と言われると、薬局長など管理者も焦ります。

でも「〇日までに辞めたい」なら、「〇日までに引継ぎをして…」とイメージしやすいですね。

退職希望日に幅を持たせることを考えても、退職の意思は1日でも早く伝えましょう。

具体的に、どれくらい幅を出せばいいんですか?

可能なら、2週間くらいの幅があるといいですね。
もちろん次の職場への入職に、影響がない範囲でOKです。

引き止めは当然と考え、お礼を伝えて断る

引き止めって、気まずいからどうしてもイヤです!
何とかならないんですか?

ならないです!よっぽど人材豊富な薬局なら引き止めないかもしれないですが…。
引き止めは、あなたが薬局に必要とされていた証拠ですよ。

引き止めを嫌がる薬剤師も多いですね。

確かに気まずいし、断るのが面倒です…。

でも引き止められるのは、あなたの仕事ぶりが薬局に必要と認められていたから。

強引な引き止めや脅迫じゃない限り、引き止めはむしろ有難いもの。

引き止めに対するお礼を伝えて、その場で丁寧に断りましょう。

そっか、残念だけど仕方ないね。

こう言ってもらえるのが、上司との理想の別れですよ。

「どうしても辞められたら困る!」って言われたら、どうしたらいいんですか?

その場合は「次の職場に〇月〇日に入職が決まっている」と伝えましょう。
大抵はそれで諦めてくれます。

薬剤師の職場でも退職届は必要か


仕事を辞めるときって、退職届を出すんですよね?
上司に辞めたいって言うときに渡せばいいんですか?

それはドラマだけですよ!
通常退職届は、退職の意思を伝えた後で提出するものです。

調剤薬局やドラッグストアであれば、退職届は不要なことが多いです。

病院・企業は、退職届が必要なのが一般的ですね。

ただし調剤薬局やドラッグストアでも、提出が必要か確認した方が無難。

「退職届って必要ですか?」だと、人によっては印象が悪くなることも。
退職届は決まった様式がありますか?」の方がいいですね。

決まった様式がない場合は、以下の内容で退職届を作成してください。

薬剤師向け退職届

薬剤師の円満退職までの流れとマナー

最後に、円満退職までの流れをおさらいします。
転職を考えたらすぐに、退職までの流れをイメージしておくことが大事ですよ。

1就業規則を確認し、退職日を決める

「転職したいな」「辞めたいな」と思ったら、すぐに現職の就業規則をチェック。

退職日を確定させる必要はないですが、最短いつ辞められるか把握しておきましょう。

繁忙期がある職場なら、いつなら辞めやすいか考えておくといいですね。

2退職の意思を直属の上司に伝える

だいたいの退職日が決まったら、できるだけ早めに退職の意思を伝えます。

個人薬局で経営者が身近な場合も、まずは直属の上司に伝えましょう。

引き止めに合うことは想定して、面倒な気持ちを顔や態度に出さないないように注意。

3引継ぎを進める

発注など自分がノウハウを把握していた業務は、書面で残して引き継ぎするといいですね。

担当の患者さんがいた場合は、絶対に引継ぎを忘れないように。

辞めるまでに新しい薬剤師が来たら、率先して仕事を教えましょう。

4手続きや会社に返すものを確認する

経費の清算や必要な手続きについては、事前に確認しておきます。

社員証や会社から借りていた備品などの返却物も、一覧化して退職日までに確実に揃えましょう。

薬剤師免許証など会社に預けているものがあれば、返してもらうのを忘れずに。

5しっかり挨拶をして退職

退職の手続きがあることを考え、退職日当日は少し早めに出社するとスムーズ。

薬局内のスタッフだけではなく、門前病院の医師にもあいさつした方が良いこともあります。

事前に上司と相談しておきましょう。

職場には人数+2くらいの菓子折りを持参し、全員に今までのお礼を伝えて、気持ちよく最後の仕事を終えたいですね。

あいさつのお菓子ってあった方がいいですか?
いくらくらいのものがいいんでしょう。

日本の慣習的に、やっぱりあった方がいいですね。
3,000円前後の、個包装のお菓子がいいですよ。

まとめ

法律上は2週間前に申し出れば、いつでも退職可能。

でも退職にもマナーがあります。
なるべく周りに迷惑がかからないように退職したいですね。

退職をいつ伝えるか悩んでいるなら、転職エージェントに相談するのもアリです。

入職日の調整もしてもらえるので、退職日の目安を決めやすくなります。

強い引き止めにあったときも、良い断り方を教えてもらえますよ。

立つ鳥跡を濁さずと言うもの。
円満退職目指して、しっかり準備しておきましょう!

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三上小夜香

三上小夜香

大手調剤薬局に勤務後、転勤族であるMRとの結婚により退職。結婚後はしばらくパートで働き、派遣薬剤師に転向。妊活に専念するため退職し、現在は子育てとライターの兼業中。趣味はゲームとネットサーフィン。
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