薬剤師の転職理由と転職回数

転職回数が多い薬剤師の“転職理由”の説明の仕方

 

薬剤師は転職によるキャリアアップがわりと一般的な業界であるため、数回の転職歴を持つ方への印象は一般企業よりは敏感でないかもしれません。

もちろん一般企業同様、あまり頻回に転職を繰り返しているような人は「この人は大丈夫かな?」といった見方からスタートするのは当然です。

しかし、転職回数が多い薬剤師の方でも、転職理由を説明する際の言い回しひとつで、採用者に与える印象はガラッと変わってきます。
転職理由をどのように伝えればいいのでしょうか。
管理薬剤師として、多くの薬剤師の面接に携わってきた筆者の経験を元に、採用担当者側の目線から見た転職回数と転職理由についてご説明させていただきます。

薬剤師の転職回数とNGライン

調剤薬局業界において企業側としては転職回数がN回以上の人はNGという明確なラインはありません。

転職回数としては、20代で2回くらいまで、30代で3回くらいまで、40~50代になっても多くて5回くらいまでの人はそこそこ見かける印象です。

転職回数が多いと採用時に不利になるのか

慢性的に人手不足の業界であるため、1枠の募集に何十人もが応募してくるような事は稀です。

そのため、書類選考の段階で落とされる事はまず無く、いずれにせよ面接まではほぼ確実に進めるため、転職理由を直接聞いて初めて合否に影響が出る場合がほとんどです。

転職回数が多い理由のうち、デメリットになる転職理由

転職回数が多い方には色々な理由がありますが、転職理由によってはこの人は遠慮したいなと思う場合もあります。
いくつか例を挙げてみたいと思います。

転職回数が多い理由1:給与面・待遇面に不満がある


このパターンは初めての転職であればそれほど気になる事がなく、以前勤めていた会社の条件等をヒアリングして合否を判断します。
しかし、この理由での転職回数が多いとなると話は少し変わってきます。

このような方は年齢を重ねる毎に給与面での不満が再燃することも多々ありますし、休みや待遇に関しての自己主張が強すぎる傾向があります。権利を主張するばかりで中身が伴わない場合が多くあります。

周りにも不満をもらすので、全体のモチベーションの低下を招きかねません。

転職回数が多い理由2:他にも色々と勉強がしたい


この理由だけを聞くと一見勉強家で努力家な印象を受けますが、どんな薬局にいてもやる気さえあればある程度の勉強はできます。

もちろん応需している診療科の違いや、在宅医療無菌製剤の取り扱いなど、薬局によっては経験できる内容に違いが出る事もあります。

しかし、そのような内容は事前に入手可能ですし、本当にそういった部分を勉強したい人であれば、転職してから言う事はまずありません。
たいていの場合、転職時の良い口実か、飽き性で違う事がしたくなったといった方が多いです。

転職回数が多い理由3:人間関係が悪い会社だった


この転職理由の場合は、本当に運悪く、行く先々でタチの悪い人がいて苦労したという人もいます。一概にNGとは言えません。

しかし、人間関係を理由に転職を繰り返す人の中には、本人のコミュニケーション能力や性格に問題がある場合も多く見られるので、人間性を慎重に判断する必要があります。

転職回数が多い理由4:ハードワーク


激務の薬局は実際にあります。

薬歴残業在宅に関わる休日の呼び出し有休が取れる雰囲気ではないなどは、実際に働いてみないと分からない場合もあります。そのため、働き出してからハードワークに気づき、転職する場合もあります。

しかし、ハードワークを理由に転職回数が多いとなると、何か新しい事を任せたり、少しでも仕事量を増やすと辞めてしまう恐れがあります。採用しにくいのが正直なところです。

転職回数が多い理由5:健康面で休職・転職


病気が理由で働けなくなることは誰にでもあります。
病気の種類によっては安定期は元気に働くことが出来ますが、ひとたび調子を崩すとある程度の期間治療に専念することもあります。それに伴い休職・退職となる場合もあります。

応募時はもちろん元気なので持病を理由に断るのは切ないところですが、よっぽどのことが無い限り避けるのが本音ではないでしょうか。

転職回数が多い理由のうち、デメリットにならない転職理由

転職回数が多いという事実はどうしても転職時にデメリットとして働いてしまいますが、中には仕方のない理由で複数回転職する方もいます。

以下のような転職理由の場合は、転職回数が多くてもそれほどマイナスには働きません

  • 結婚、出産、育児に伴う転職
  • 夫や同居の親の転勤や引っ越し
  • 薬局のM&A、閉局、経営状態の悪化
  • ヘッドハンティングによる転職
  • 明確な意思、計画性に基づいたスキルアップの転職

例えば「明確な意思、計画性に基づいたスキルアップの転職」とは、調剤を学ぶために調剤薬局で3年、OTC・接客・マーケティングを学ぶためにドラッグストアで3年、急性期の患者について学ぶために病院で3年・・・などです。

このように、明確なスキルアップのビジョンをもって転職を繰り返してきた場合には、転職回数が多いことはそれほどデメリットとは捉らえられないでしょう。

転職回数が多いというメリットは何か

転職回数はもちろん少ないに越したことはありませんが、転職回数が多いという事は逆にそれだけ色々な企業を見てきたという事にもなります。

会社によってやり方も異なり、扱う薬や管理方法、様々な人間関係、ポストの違いもあった事でしょう。
それぞれの会社の良い所を経験してきているのは紛れもない財産です。

そういった、多くの転職をしているからこそ得られた他の人には無い知識。これをうまくアピールポイントにすることができれば、転職回数が多いことをメリットに転換することが十分可能なのです。

今までの転職はこれから長く働くであろう転職先での礎であるということをしっかりと表現するのが大切です。

転職回数が多い薬剤師が気を付けること

転職回数が多くなってしまった場合でもデメリットになる理由、デメリットにならない理由。その理由をどう扱っていけば良いのかが何となく見えてきたでしょうか。
"転職回数が多い=またすぐ辞めるのではないか
採用側としては、このような不安が常に付きまといます。

採用側の不安を取り除くような自己アピールの仕方、転職理由の説明。これらを事前にしっかりシミュレーションしておく必要があるでしょう。

それが最も重要な点といっても良いかもしれません。

転職回数が多いデメリットをメリットに変える伝え方

自己アピール、転職理由の説明で注意しなければならないのが、ネガティブな言い回しを避ける事です。

アレがダメだったから、コレがダメだったからという批判的な表現を避け、その出来事によって自分がどう学んだかを伝えることができれば、デメリットもメリットに転換できるでしょう。

  • ▲▲によって何を学んだのか
  • 今の自分にどう活かされているのか
  • ▲▲を踏まえた上で、この会社を選んで長く働きたい

このように、前向きな気持ちを伝える事が大切です。

転職理由を前向きに伝える例

例えば「給料が低かったので」というのが転職理由だった場合は、次のような言い方ができます。

例1.

 
 
 
 

子供のための教育資金をしっかり確保したいと思います。

例2.

 
 
 
 

御社の自分への期待に対する対価だと思うと、モチベーションも上がります。

このように、言い方一つで受け取る印象も全く異なります。

転職回数が多いという事実をマイナス要素のままにしてしまうのか、逆にプラスの要素にまで昇華できるのかは、こういった転職理由の説明の仕方をを面接の前にいかに準備できるかにかかっています。

その他の例

今回挙げた例以外にも、薬剤師の転職理由はいろいろとあります。
そこで当サイトでは、薬剤師の方100人を対象に転職理由のアンケートを行いました。下記記事にて薬剤師に多い転職理由と、『転職理由毎の転職理由の説明の仕方』をまとました。気になった方はこちらも合わせてチェックしてみましょう↓

まとめ

デメリットをそのまま伝えない、ネガティブな言い回しを避けるというのは、転職回数の多い・少ないにかかわらず、面接時に気を付けたいポイントになってきます。

これらのポイントをしっかりと抑えることで、転職回数が多いという事実があろうとも、面接時には、堂々と受け答えができることと思います。

今までの転職での経験を振り返って、しっかりと対策をしておきましょう。

転職回数が多い薬剤師にオススメの転職サイト

転職回数が多い薬剤師にとって、転職理由の説明の仕方などの面接対策が重要です。
そのため、次の2つのサービスを行ってくれる転職サイトがオススメです。

  • 対面カウンセリング
  • 面接同行

対面でカウンセリングすることで、きめ細やかな面接サポートを受けることができます。電話面談だけのカウンセリングよりもエージェントとの距離が近いので本音がで話しやすいですし、その分、精度の高い面接対策ができます。

面接同行サービスがあれば、面接の場で様々なバックアップを受けることができます。面接の場の空気を和ませたり、会話を繋いだりと、面接が苦手な薬剤師からも好評なサービスです。
面接の場に同行することで、多くの面接ノウハウを持っていることも強味ですね。

この2つのサービスを提供してくれる転職サイトは、マイナビ薬剤師、ファルマスタッフ、薬剤師転職ドットコムの3社です。

特に、マイナビ薬剤師とファルマスタッフはエージェントの営業拠点数が同業他社に比べ圧倒的に多いです。営業拠点が多いということは、それだけエージェント一人一人の担当範囲が狭くなるので、より多く現場に足を運ぶことができます。
この2社は現場に詳しいことでも有名なので、転職回数が多い薬剤師だけでなく、転職を考える多くの薬剤師にオススメできます。

オススメ1 マイナビ薬剤師


マイナビが運営する薬剤師転職支援サービスです。
紹介先企業の現場情報に圧倒的に詳しく、転職サイト中随一の求人情報を保有しています。保有求人のうち、約40%が好条件な非公開求人です。
転職後も職場の状況を確認してくれるという、アフターフォローの手厚さも特徴です。

マイナビ薬剤師の詳細を見る
公式サイトを見る

オススメ2 ファルマスタッフ


日本調剤が運営する薬剤師転職支援サービスです。
業界No.1の在籍エージェント数と営業拠点を誇るため、現場の情報に詳しいです。
必ず面接に同行することをウリの一つとしています。大手調剤チェーンが出身母体であるため、調剤薬局の業務内容に詳しいのも強味です。

ファルマスタッフの詳細を見る
公式サイトを見る

オススメ3 薬剤師転職ドットコム


アインホールディングスのグループ会社であるメディウェルが運営する、薬剤師転職支援サービスです。
はじめて転職する薬剤師さんは、大手調剤チェーンを辞めて中小チェーンに転職というパターンが多いです。
そんな中小調剤チェーンの求人に強いのが薬剤師転職ドットコムです。
転職時の年収アップ率127%を謳い文句にしているのも特徴で、中小チェーンに転職して年収アップを狙いたい薬剤師さんには外せない選択肢です。

薬剤師転職ドットコムの詳細を見る
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転職を考える薬剤師の方へ

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サム

サム

新卒後小規模薬局チェーンに就職するも、様々な経験のできる中規模調剤チェーンにスキルアップ転職。その後現在の職場にヘッドハンティングされ、現在に至る。

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