調剤薬局とドラッグストアの違い

調剤薬局とドラッグストアの違いシリーズ~ワークライフバランス編~

 

調剤薬局とドラッグストアの違い。
第3段の今回は「ワークライフバランス」に焦点を当ててみました。

勤務時間や忙しさ、そして働きさすさはどのように違うのでしょう?
順に説明していきたいと思います。

調剤薬局のワークライフバランス


調剤薬局のほとんどは点薬局として、門前となる特定の病院やクリニックに依存して、処方箋を応需しています。

深夜まで診療をしている医院も一部ありますが、多くのクリニックは9:00~18:00といった時間で診療を行っていることが一般的です。

調剤薬局はクリニックの発行した処方箋を調剤することが主な業務であるので、開局時間は9:00~19:00となることが多いです。

調剤薬局の休日

休みに関しては処方元のクリニックに依存する為、木日祝休みや水日祝休みなど、固定の休みとなることが多いです。

お盆や年末もまとまった休暇を取得している施設が多いため、休みは充実しているようです。

有給は取得しやすいか

有給休暇については、人員の充足率や薬局の考え方によるため一概には言えませんが、調剤薬局では薬剤師側にイニシアチブがあることが多いので、取得できる場合は多いようです。

勤務体系と勤務時間

勤務体系としては、管理薬剤師正社員パート社員というスタイルが一般的となります。

常勤の中でも早番、遅番を設けている場合もありますが、早番は9:00~18:00、遅番は10:00~19:00など、そこまで極端なシフトにはなりません。

ドラッグストアでのワークライフバランス


ドラッグストアのほとんどは、特定の病院やクリニックには依存せずに、OTC販売をメインとして営業を行っています。
営業時間としては10:00~23:00など、遅めの営業時間となっています。

また、一部では24時間営業を行っているドラッグストアもあるので、勤務するスタッフの負担は大きくなります。

ドラッグストアの休日

お休みについては、基本的には年中無休で営業しているので、シフトで休暇を取ることになります。
とはいえ、パートや時短社員の方は土日休みが多いので、正社員であれば土日に出勤することを望まれる場合は多いです。

日曜日については、やはり若手の正社員の出番が多くなってしまいます。
パート社員で日曜日固定の人などが確保できている店舗であれば、負担は少ないようです。
ウエルシア薬局などでは従業員の働き方改革で、深夜専門のパートをよく募集しています。

正社員でシフト制であれば、日曜出勤も普通にあります。

有給は取得しやすいか

ドラッグストアであれば大手の企業が多いので、コンプライアンスは良いことが多く、有給休暇は比較的取りやすいと考えられます。

ただし、店舗によっては全く有給休暇を取れないということもあるようなので、人員の充足具合と管理者の考え方によると考えられます。

勤務体系と勤務時間

勤務体系としてはシフトによる勤務が中心で、常時薬剤師を置くか否かで大きく変化します。

常時薬剤師が在籍しているドラッグストアの場合

常時薬剤師が在籍しているドラッグストアでは、早番が10:00~19:00、遅番が14:00~23:00など、負担が大きくなりがちです。

特に男性の場合では、安全面の問題からも、女性よりも優先して遅番になる割合が多いようです。
中にはシフトの8割が遅番ということもあるようです。

薬剤師不在時間を設けているドラッグストアでは、混み合う時間帯である11:00~20:00など、コアタイムのみの勤務となることが多いようです。

OTC販売のみのドラッグストアの場合

処方箋を受けていないドラッグストアであれば、店舗の運営においては店長とその他の一般従事者が中心となるので、薬剤師は働きやすいケースが多いようです。

ドラッグストアの正社員であれば登録販売士という資格をもっている方が多く在籍しています。

登録販売士は、第一類の医薬品の販売はできないものの、第二類医薬品の販売することができます。
薬剤師がいない場合でも、第二類医薬品などのOTC販売の代わりを担ってもらえます。

ドラッグストアと調剤薬局 応援の頻度の違い

応援については、人員の充足具合によるので一概には言えませんが、業種にかかわらず、少なからず発生してしまいます。

大手であれば巡回社員など、応援専門の社員も在籍しているので、応援ばかりということは無いでしょう。

ドラッグストアと調剤薬局を比較した際には、ドラックストアの方が応援の頻度は高くなると考えられます。
理由としては、次の4点が挙げられます。

  • ドラックストアの方が保険薬剤師登録などの縛りが薄いため、人手の流動性は高くなるので、応援に行く機会は多くなる
  • ドラックストアでは一店舗あたりに在籍している人数が少ないため、欠員時には内部での調整が難しく、応援が必要となるケースは多くなる
  • 薬剤師の社員では、調剤薬局ではベテランのパートが多い一方で、ドラックストアでは若手の正社員が多く、応援に回しやすい
  • ドラッグストアでは新規出店も多く、慢性的に人手不足の傾向にある

調剤薬局の新規出店意欲

特に④について、調剤薬局は飽和状態であり、国策としても調剤費の削減などを通じて、縮小を目指しています。
平成28 年度末現在の薬局数は58,678 か所で、前年度に比べ352 か所(0.6%)増加しています。(厚生労働省 平成28年度衛生行政報告例の概況より抜粋)

これを受けて、今後は調剤薬局に対する風当たりは、より強くなっていくことと考えられています。

ドラッグストアの新規出店意欲

一方で、ドラッグストアはセルフメディケーションを推奨することにもつながり、国民医療費の抑制の一環として期待をされています。

隣諸国の観光客による「爆買い」の影響もあり、過去最高益を出しているドラッグストアも少なくはありません。

新規出店の熱意は、ドラックストアの方が高いと言えます。

ドラッグストアと調剤薬局 異動の頻度の違い


異動の頻度は、人それぞれ、会社それぞれといえますが、一般的にはドラックストアの方が、異動は多いと言われています。

保険調剤薬局であれば、薬局ごとに勤務薬剤師登録をしなくてはならず、異動にかかる労力も大きくなります。

ドラッグストアでは、保険調剤を扱わなければ登録の必要はないので、薬剤師を転勤させやすいのです。

また、調剤薬局やドラッグストアに共通して、独身の方であれば店舗間の異動は多い傾向にあります。

独身であれば借り上げ社宅制度なども利用できるので、全国転勤コースなどでは転居を伴う異動も生じてしまいます。

ドラッグストアと調剤薬局 忙しさの違い

調剤薬局の忙しい時間帯

調剤薬局であれば、処方元のピークに連動しているので、12時前後と18時前後はピークといえるでしょう。
また、大きな病院の門前であれば、外来は午前中が中心となるので、午前中は忙しい時間が続きます。

一方で、病院の始まりやお昼休みの時間は薬局が暇になることが多く、その間に薬歴の記載や一包化の作成、在宅業務を行うこととなります。

ドラッグストアの忙しい時間帯

ドラッグストアであれば、立地によってはお昼休みや会社帰りの時間帯が忙しいということは考えられますが、一般的には波はそこまで大きくはないでしょう。

OTCの販売業務は忙しくなくても、品出しやレジ打ちなど、その他の雑務を手伝わなくてはならない場合には、絶えず忙しいと言えます。

ドラッグストアと調剤薬局、働きやすいのはどっち?

では、「働きやすい」職場はどちらになるのでしょうか。

「働きやすい」という定義

勤務時間が安定しており、残業が少なく、異動や応援が少なく、有給をとりやすい

「働きやすい」という定義を上記とした場合、調剤薬局に軍配が上がることでしょう。

ドラッグストアでは、こうしたデメリットを年収でカバーしているのです。

ただし、ドラッグストアは働きやすさでは劣るかもしれませんが、OTCについて学ぶことができるというメリットがあります。
セルフメディケーションに興味のある薬剤師の方は、ドラッグストアも候補に入れると良いでしょう。

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ヤス

製薬会社MR→ドラッグストア→調剤薬局と2度の転職を経験。 現在は都内の中規模調剤チェーンで管理薬剤師をしています。調剤業務だけでなく、地域活動や講演活動にも奮闘中。得意な科目は小児科と精神科、婦人科など。趣味はドライブとスノーボード。

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