薬剤師の転職活動

調剤未経験者が調剤の仕事に転職するときに気を付けることは

 

この記事の執筆時点である2017年12月現在では、来年度の診療・調剤報酬の改定の大枠が固まってきたというニュースで持ち切りになっています。

薬価は1.74%のマイナス改定になると言われており、薬局はもちろんのこと、医薬品卸や製薬会社にとってもかなり厳しい改定となっています。
医薬品卸の大手であるスズケンも、希望退職者を募るなどして早くから対策を行ってきています。

MRやその他の業種で働いている薬剤師の方も、これらの業種に見切りをつけ、転職をして調剤薬局に勤めることも増えるでしょう。

では、MRなどの企業勤めで調剤未経験の薬剤師の方が、ドラッグストアや調剤薬局などの薬剤師として働く際に気を付けることにはどのようなことがあるのでしょうか。
また、職場選びにおいて気を付けるポイントには、どのようなものがあるのでしょうか。

調剤未経験者が事前に知っておきたいこと

調剤未経験の方が現場で働いていくにおいては、ある程度の医薬品の知識が求められます。

新卒の方では直近の6年間で薬の勉強をしており、さらに扱う医療の知識も新しいので、その方たちと比較をされてしまうのです。

特に現在では薬学部は6年制課程となっており、3ヶ月の薬局実習と3ヶ月の病院実習が行われています。

さらにそこから新人集合研修やOJTが行われるので、中途組にとっては辛いものとなるのです。

調剤未経験者の最初の仕事は何か

処方箋入力→ピッキング→監査→投薬→薬歴記入
調剤においては、処方箋入力→ピッキング→監査→投薬→薬歴記入というフローが一般的ですが、新入りとして入った場合は投薬と薬歴記入が中心となります。

先輩薬剤師が集めて監査をした医薬品のトレーを次々と渡され、ひたすら投薬をするというところからのスタートとなります。

「今日の治療薬」などで最低限の有名な医薬品の使い方やガイドラインなどは押さえておいて、最低限の服薬指導はすぐにできる状態であることが望ましいでしょう。

全く無勉強の状態で入社をしてしまうと、毎回質問をすることになり、周りの先輩薬剤師も何もかもを聞かれると教える気持ちが無くなってしまいます。

質問をしても「もういいから次やって」と言って、次のトレーを手渡している光景も珍しくはありません。
ガッツのある方はそこできちんと復習をして知識を向上させていきますが、そうでない方は数日で退職をしてしまうのです。

調剤未経験者の調剤の仕事の覚え方


仕事を覚えていく中で、中途であれば研修はほとんど期待できません

調剤薬局ではそれぞれの薬局で応需する科目がバラバラであるという性質上、研修で一様の知識を学んだとしても、それは現場に則した知識にはなっていないのです。

また、中途の方にそこまでのコストをかける薬局も少ないので、研修としてはOJTが中心となるでしょう。

OJTではどのように仕事を覚えていくのか

OJTについは、多くの場合は2~5年目くらいの薬剤師が担当することがほとんどです。

新卒入社というバックグランドが同じで、自分よりも年下の薬剤師に対しては教えようとする気持ちもあるものの、大きく年の離れたベテラン薬剤師に対してはどうして良いものかわからないのです。

大手であってもしっかりと勉強をしている薬剤師ばかりではないので、質問をしたとしても明朗な回答が返ってくるわけではなく、結局は自分で勉強をしていかなくてはなりません。

「誰かが教えてくれる」という考えで入社をしてしまうと、いつまでも知識やスキルは向上することは無く、「今度のベテラン薬剤師は使えないな」と言われてしまうでしょう。

調剤未経験者が仕事を覚えるのにかかる期間

では、きちんと勉強をしたとして、仕事を覚えるのにどのくらいの期間がかかるものなのでしょうか?

レセプト業務や管理業務は2年以上の経験が無いと習得することは難しいですが、調剤のスキル自体は、個人差はありますが3ヶ月~1年あれば習得可能です。

調剤未経験者が自分でできる学習の仕方は何か

調剤の概要については、薬局備え付けの調剤指針を読むことで習得することが出来ます。
薬の知識は今日の治療薬や添付文書から学んでいくことが出来ます。

保険については、医療事務さん向けのテキストなどを書店で買ってくることで学ぶことが出来ます。
また、今日ではインターネットを活用することもできるので、薬剤師のブログや「管理薬剤師.com」というサイトを活用することで基本的な知識は学ぶことができるのです。

調剤未経験者がはじめに転職するならどこがオススメか


未経験の方では、転職先として必ずしも大手を選ぶ必要はないと考えられます。
企業出身の方では、大手の方が研修体制は良いというイメージがあるでしょう。

確かに調剤薬局でも、大手であれば本部の集合研修などは充実していることが一般的です。
しかしながら、現場の薬局は忙しいことが多く、若手の比率も多いのでOJTはあまり期待できないかもしれません。

中小チェーンや数店舗経営の個人薬局の方が、かえってOJTをしっかりとしてくれるでしょう。

また、大手であっても中途研修を売りにしている薬局もあるので、そういった調剤薬局チェーンで働くということも選択肢に入れると良いでしょう。

まとめ

調剤のスキルは、服薬指導の対人業務と、薬剤の用法や用量、相互作用、ピッキングなどの対物業務に分けられます。

対人業務については経験を積んでいくことで自ずと成長していきますが、対物業務については自分で勉強をしていかなくてはなりません。

記事の中ではネガティブな内容を中心に触れましたが、完璧にすべてを覚えなくても、勉強をしようという心構えがあれば基本的には問題はありません。
慣れるまではある程度プライベートの時間を割いて勉強をしていれば、周りの先輩薬剤師さんも手助けをしてくれるでしょう。

スタートでは苦労することもありますが、患者様と同じ目線で治療に当たれる仕事なので、やりがいを持って働いていくと良いでしょう。

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ヤス

製薬会社MR→ドラッグストア→調剤薬局と2度の転職を経験。 現在は都内の中規模調剤チェーンで管理薬剤師をしています。調剤業務だけでなく、地域活動や講演活動にも奮闘中。得意な科目は小児科と精神科、婦人科など。趣味はドライブとスノーボード。

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