管理薬剤師

管理薬剤師の仕事内容とメリット・デメリット

 

薬局薬剤師のキャリアの一つとして、管理薬剤師というルートが挙げられます。

責任のある管理薬剤師を避ける人も多く、管理薬剤師を決めるのに困っている薬局もあるといわれています。

今回は、管理薬剤師を経験したことのない方を対象に、管理薬剤師の仕事内容として求められることやノウハウの一部、またメリット・デメリットをご紹介させていただきます。

管理薬剤師の仕事内容

管理薬剤師には、どのような仕事内容があるのでしょう。
次の7つの業務をこなさなければなりません。

管理薬剤師の仕事内容1 在庫管理


管理薬剤師は、薬局の在庫を適正に保つ必要があります。

管理薬剤師になると本部から在庫を絞るように指示があるので、在庫を調節しなくてはなりません。

発注点方式などで機械的に調節することもできますが、抗インフルエンザ薬、花粉症の薬、保湿薬などの季節性のある医薬品もあるので、管理薬剤師の腕の見せ所となります。

管理薬剤師の仕事内容2:数値管理

薬局の経営を考える上では、様々な数値の知識が必要となります。

売り上げや粗利、販売管理費、人件費などのバランスを調整して、適正な利益を出していかなくてはなりません。

数値について大雑把に説明すれば、調剤報酬の1/3が技術料、2/3が薬剤費となります。

技術料はそのまま粗利(必要経費を考慮しない利益)となり、薬剤費は薬価差益分が粗利となります。

OTCなどを扱っていれば、これらの売り上げ利益を加えたものが、総粗利となるのです。

この総粗利から家賃や什器(レセコン、分包機、調剤台など)のレンタル費用、人件費、光熱費などを差し引いたものが、利益となるのです。

管理薬剤師の仕事内容3:シフト管理


管理薬剤師は、薬局のスタッフのシフトを作成しなくてはなりません。
これには、処方箋枚数や季節・曜日などを勘案する必要があります。

レセプトの進捗によっては、事務さんの人数や時間を増やす必要が出てきます。

スタッフが有給を使用する場合には、応援の手配なども必要となります。

前年度の処方箋枚数から計算して人を調節する場合や、「人時」という指標を使って調節する場合があります。

管理薬剤師の仕事内容4:価格交渉


前述の薬価差益を高めるためにも、医薬品卸の担当MSさんと価格の交渉をしなくてはなりません。
大雑把に説明すると、先発医薬品では10%前後の値引きが基本となっています。

しかし、同じお薬を大量に購入している場合や、一つの卸から大量に購入している場合では、交渉によってさらに値引きをしてもらうことが出来ます。

月間に500万円の医薬品を購入している薬局では、値引きが1%増えることで5万円の利益が得られるのです。

後発医薬品の値引き率

先発医薬品では値引きは10%前後となりますが、後発医薬品においては10~80%と、メーカーによって様々です。

これは製薬会社が医薬品卸に対して販売する価格(仕切価といいます)によって変わるので、弱小のジェネリックメーカーでは安い仕切価を武器にシェアを伸ばしているのです。

大手のジェネリック医薬品(例えば、AGであるオルメサルタンOD錠10mg「DSEP」)では、10~20%程度の値引きしか受けられません。
一方、その他のジェネリック医薬品メーカーでは50%の値引きなども一般的であるので、利益が大きく変ってきます。

採用するメーカーの選定などを踏まえて、MSさんと交渉をしなくてはなりません。

管理薬剤師の仕事内容5:後発医薬品の比率を高める


現在では後発医薬品の置き換え率が、薬局の経営において重要です。

後発医薬品の比率を高めることが、管理薬剤師の仕事の一つとなっています。

薬局で調剤している医薬品のうち、どの医薬品が変更対象の医薬品であるのか、どの医薬品を変更すると効率が良いのかということを考えていかなくてはなりません。

事例

例えば、メトグルコの500mgは後発医薬品に変更することで置き換え率が上昇しますが、250mgは薬価が同じであるため、対象外となっています。

また、パセトシン細粒をアモキシシリン細粒「タツミ」に変更した場合、置き換え率が上昇するように思われがちです。

しかし、実際にはパセトシン細粒は「基礎的医薬品」に分類されるため、後発医薬品の置き換え率においては算定対象外となるのです。

管理薬剤師の仕事内容6:スタッフ教育


管理薬剤師は、薬局に属するスタッフの教育をしていかなくてはなりません。
特に若手の薬剤師が在籍する薬局においては、調剤のみならず接遇マナーや法規など、様々な指導が必要となってきます。

管理薬剤師の仕事内容7:医師とのコミュニケーション


管理薬剤師は、処方元の医師との窓口にならなくてはなりません。薬局の経営においては、医師への処方提案をしていかなくてはならない場面も出てきます。
また、後発医薬品に変更をお願いする際にも、医師との関係性が重要となるのです。

管理薬剤師のメリット

やりがいがある

管理薬剤師の仕事は大変な部分もありますが、目標数値を達成した際など、やりがいを感じる場面もあります。

今後のキャリアにつながる

薬剤師としてのキャリアプランを考えるうえで、管理薬剤師を経験することはとても重要となります。

エリアマネージャーや本部スタッフ、独立など様々なステップを考えたとしても、管理薬剤師を経験することは重要になってきます。

お給料がアップする

薬局による場合もありますが、管理薬剤師となると基本的にはお給料がアップします。
責任を伴い仕事が増える分、お給料によって還元されるのです。

管理薬剤師のデメリット

中間管理職となるストレスがある

管理薬剤師となると本部やエリアマネージャーなど、上司からの指示も守らなくてはなりません。

一方で、店舗のスタッフとうまくやっていく必要もあるので、非常にストレスとなるのです。

休みがとりづらい

管理薬剤師となると、在庫の管理や各種の雑務などもあるので、連続した休みがとりづらくなってしまいます。

特に薬局として忙しい繁忙期などは、休むことが難しくなるでしょう。

副業が出来ない

管理薬剤師では、法律により副業が禁止されています。
都道府県知事の許可がある場合や、薬剤師免許を使わない職業であれば可能です。

ダブルワークなどでスキルを高めることが出来なくなってしまうので、不便に思うこともあるのです。

管理薬剤師の将来性

薬局で働く薬剤師のキャリアプランを考える上では、「管理薬剤師」を経験することは必須といえます。

まだ経験の浅い場合や、今後も長期的に薬剤師として活躍したい場合では、積極的に挑戦すると良いでしょう。
転職の際にも、管理薬剤師の経験があれば有利に働く場合があります。

また、以前から言われていることですが、薬剤師は飽和していく可能性がある職業のひとつです。

直ちに仕事にありつけなくなるということは考えにくいですが、何かしらの強みを持っていなければ競争に負けてしまう可能性があるのです。

筆者の個人的な意見としては、

  • OTCの経験がある
  • 在宅医療の経験がある
  • 管理の経験がある

これらのいずれかが必要であると考えています。

これらは複数持っているとなお良いので、管理薬剤師を勉強しながら、他の調剤スキルを伸ばしていくことが、薬剤師としてステップアップしていく上では効率が良いのです。

管理薬剤師の仕事内容とメリット・デメリット まとめ

「管理薬剤師は大変そう」というイメージをお持ちの方もいると思います。
しかし、チェーン展開している企業の場合では研修もしっかりとしており、わからないことがあればエリアマネージャーや本部のスタッフがサポートしてくれる場合がほとんどです。

個人薬局の場合でも、ノウハウを持っている経営者の方が教えてくれる場合があるので、チャンスがあるのであれば率先して手を挙げてみると良いのではないでしょうか。

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ヤス

製薬会社MR→ドラッグストア→調剤薬局と2度の転職を経験。 現在は都内の中規模調剤チェーンで管理薬剤師をしています。調剤業務だけでなく、地域活動や講演活動にも奮闘中。得意な科目は小児科と精神科、婦人科など。趣味はドライブとスノーボード。

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