年代別転職活動

20代の薬剤師が転職活動で気を付けること

 

専門職である薬剤師は、転職をしやすい職業の一つです。
昨今では公務員やメーカーのように同じ企業で定年まで働き続ける方は、かなり少ないと言われています。

しかし、あまりに転職回数が多いと、転職に際して不利になってしまうこともあるのです。
また、若いうちから転々とすることも、キャリアプランに影響がある場合も出てくるでしょう。

今回は、薬剤師の20代の転職についてご説明させていただきます。

20代での薬剤師の転職活動とは

20代で転職する薬剤師は多いのか

新卒後3~5年目に一度転職のブームがあるようで、多くの薬剤師が転職を検討します。

多くの業種や企業に言えることですが、新卒後3年というタイミングは、転職が増える時期であると言われています。

これは「とりあえず3年は勤めろ」という精神論的なものや「退職金が勤続3年から支給される」といった実益的なものまで含め、3年間転職を我慢していた方が実際に行動に移すことによるものです。

また、新卒後3~5年経過するころには仕事にも慣れ、様々な不満が顕在化してきます。

大学時代の同級生の話を聞いて他によさそうな企業があると興味を持ち、転職をしようと試みるのです。

新人時代に比べるとスキルも上がっており、市場価値も出てくるので転職しやすくなります。
逆に新卒後3~5年間を不満なく勤めた薬剤師はしばらく転職しないようで、次の転職のタイミングは新卒後10年目前後であるようです。

20代の薬剤師の転職理由で多いもの

多くの場合は、

  • 勤務地に不満がある
  • 通勤時間が長い
  • 残業が多い
  • 立ちっぱなしでつらい
  • ドラッグストアで働いたけど調剤が出来ないから調剤へ

といった、ネガティブな理由が中心となるようです。

このくらいの年齢では、「スキルアップのため」といったポジティブな理由は少ないでしょう。

20代の転職先の特徴

転職先としては、

  • 同業他社:マツモトキヨシからウエルシアへ
  • 業種変更:マツモトキヨシからアイセイ薬局へ
  • 規模を小さくする:日本調剤から中小チェーンへ

というパターンが多いようです。

中小チェーンから大手へといった規模を大きくするパターンでは、将来のことを考えて転職する場合が多く、30代より上の層が多い傾向です。

20代の市場価値

薬剤師になるためには、現在では6年制の薬学部を卒業する必要があるため、20代といっても24歳~29歳の限られた年齢となります。

20代の薬剤師は新卒後1~6年目ということになるので、市場価値としては“現在の能力”よりも“今後への期待”の方が大きいでしょう。

大学の合同説明会などでは大手の人気が高く、中小調剤チェーンでは薬剤師の獲得に苦戦をしています。
そのため、中小調剤チェーンでは20代の薬剤師は「第二新卒」など、新卒と同じように扱ってもらえます。
中途であっても、生え抜きとして長期的に育成をしてもらうことができるのです。

20代の薬剤師に求められること

20代の薬剤師では、即戦力というよりも、会社の次世代を担うことが求められています。
若い力として企業に活気を与え、今いるベテランに対しても良い刺激を与えることが求められているのです。

20代のうちはいろいろと経験を積み、成長をしたうえで会社に貢献をしてほしいという、投資の意味も込められているのです。

薬剤師が20代でないと転職できないところ

絶対に不可能ということはありませんが、他業種から病院薬剤師やメーカーの薬剤師などに転職をする場合では、若いうちに転職をする方が望ましいでしょう。

30代になると結婚や出産、育児に臨む薬剤師さんが増えるため、そのような30代の未経験者をわざわざ新たに採用することは難しくなります。

また、公務員においては多くの市町村では、20代後半程度までが募集の上限となっています。
(一部の地域では30代前半まで対象となる場合もあります。)
公務員を志すのであれば、20代のうちに挑戦をするようにしましょう。

薬剤師として20代のうちに経験しておいた方がいいこと


今後の医療界におけるテーマは、「地域医療」と「チーム医療」であると言われています。

医療の一翼を担う薬剤師においても、国や患者様の求める医療を提供するためには、これらを意識していかなくてはなりません。

具体的には、「かかりつけ業務」、「在宅医療」、「健康サポート(OTC販売など)」を経験しなくてはならないのです。

薬剤師としてスキルアップしていくにはどうすればいいか

かかりつけ業務をこなすためには、複数の診療科の処方箋や薬剤を取り扱うと良いでしょう。

在宅医療で、患者様の自宅に訪問することで医療人としての感覚を磨くことや、OTCを学んでセルフメディケーションに貢献することも大切です。

資格などについても、積極的に勉強をしていくと良いでしょう。

現在働いている会社でこれらを学ぶことが出来ないのであれば、機会を求めて転職をするということは、決して悪いことではありません。

キャリアプランを磨くには


自分自身のキャリアプランとしても、「管理薬剤師」や「エリアマネージャー」などの管理のスキルを身に着けることも大切です。
転職の際にも、管理薬剤師としての経験があった方が有利な条件で転職をすることができるでしょう。

20代の転職活動で気を付けること

20代の転職においては、「向上心」がキーワードとなります。

  • 新卒でメーカーに入ったが患者様に寄り添った医療がしたい
  • 調剤チェーンに入ったがOTCの勉強がしたい
  • 今の会社では在宅に消極的なので将来のために在宅の勉強がしたい

このような、自分の成長のための転職でなければ受け入れられないでしょう。

  • 勤務時間が長くて体力的にきついから転職したい
  • OTCで立ちっぱなしで疲れるから楽な職場が良い

などのネガティブな理由の転職であれば、20代での転職は厳しいと考えられます。

また、20代は薬剤師としての根幹を形成する時期であり、体力や集中力、記憶力において最も優れた時期です。

いろいろなことを学び、薬剤師としての武器を増やす時期でもあるので、少しくらい負荷がかかったとしても自分のためになる職場を選ぶべきでしょう。

そのための転職であれば、若いうちに転職をしたとしても何ら問題はありません。

忍耐力も大事

ただし、転職に緊急性がないのであれば、“3年間は勤める”ということも大切です。
本稿の筆者は3年という期間に意味はないと考え、製薬会社を2年で退職しました。

実際に転職に際して困ることはありませんでしたが、多くの企業では“3年”という期間は忍耐力を推し量るものさしとして見ているのです。

バリバリ働いた2年と漫然と過ごした3年は、本人にしてみれば前者の方が良いはずですが、客観的に見た場合では後者の方が良い評価を受けるのです。

まとめ

終身雇用の文化が崩れつつある中で、薬剤師においても20代の転職は増えてきています。

転職エージェントなども活用できるので、迷ったら一度話を聞いてみると良いでしょう。

ただし、退職金や産休・育休などにおいては、転職をすることが損につながる場合もあるのでタイミングが重要となります。
やりたいことや今後のキャリアプランを明確にしたうえで、転職をするようにしましょう。

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ヤス

製薬会社MR→ドラッグストア→調剤薬局と2度の転職を経験。 現在は都内の中規模調剤チェーンで管理薬剤師をしています。調剤業務だけでなく、地域活動や講演活動にも奮闘中。得意な科目は小児科と精神科、婦人科など。趣味はドライブとスノーボード。

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