薬剤師のお仕事データ

面対応の薬局の集客の仕方 門前薬局が面対応を志してもうまくいかない?

 

門前薬局やドラッグストアとの競争にさらされる面対応の薬局では、集客するための独自のノウハウが必要になってきます。

門前薬局が面対応を目指しても無理だ。このように思う薬剤師さんも多いことでしょう。
そこで面対応の薬局で働く筆者の経験を元に、既存の門前薬局が面対応の薬局を目指すためには、どのように集客をしていけばいいのかをご説明したいと思います。

既存の“門前薬局”が“面対応の薬局”を目指すことの問題点

本記事執筆にあたり、「面対応の薬局」についてどう思うかを門前薬局で働く知人の薬剤師に聞いてみたところ、下記の問題点を指摘されました。

面対応について、できれば一番良いのですが、薬局という業態上営業活動も出来ず、価格競争も基本的には無いので難しいのです。
一般的な業種は「集客→ファン化→リピート」という3つのフローで成り立っているのですが、調剤薬局の場合は以下の問題点があります。

  • 薬局では集客が出来ない(薬機法などで誘引行為が禁止されている)
  • ファン化が難しい
    ⇒お薬の素早い提供や待合室の居心地改善、ポイントの付与、その他の商品を置いて時間つぶしができる、などがあげられるが、どう考えてもドラッグストアに分がある。
    ワンストップサービスを提供できるドラッグストアは強み
  • 面だと在庫がすべてそろっていないので、取り寄せになることが多く、そもそも薬局として営業していくのが難しい

上記の理由から集客とファン化でつまづいてしまい、リピートまでつながらないのです。

「医療機関がたくさんあるけれど薬局が全くないエリア」に開業することが出来れば、面薬局としては伸びしろがあるでしょう。
しかし、今現状で門前薬局としてある既存の薬局が一朝一夕に面対応を志しても、うまくいかないのではないでしょうか。

私見としては、これら全て普通の薬剤師にありがちな思考停止です。行動力が足りないですね。
今回は、この3つの問題点に対して順に回答していきたいと思います。

調剤薬局が集客する方法


 
薬局では集客が出来ないのではないか?薬機法などで誘引行為が禁止されている。



 

誘引行為が出来なくとも、地域との信頼関係構築で、結果的に放っておいても患者様が来る集客は可能です。
2例ほど紹介しましょう。

1.町内会に参加する

薬局を建てるからにはどこかの町内会のエリア内にはなります。
町内会に参加して集客していくのです。

町内会に溶け込む例

  • 店長や社長が回覧板を回しに行き、世間話で顔と名前が分かるようにしておきます。
  • 町内会のイベントに参加して町会長さんに挨拶。
  • 町内会の出し物で困っているなら出前講座を開きます。
    お薬手帳を持参してもらい、薬の相談会を行います。
  • お薬の相談をしながら誠意が伝われば「行ってみようかな?」ぐらいの気にはなってくれます。

2.地域包括支援センターから集客する例

地域包括支援センターに顔を出し、ケアマネさんや保健士さんに名前と顔を覚えてもらいましょう。
少しづつ患者様の相談をもらえるようになれば、自然と訪問指導などの仕事の相談もあります。

顔と名前がわかり、相談できる薬剤師になれば、誘引などと言わず集客はできます。

私はこれで集客しました。

薬局でファン化する方法


 
薬局ではファン化が難しいのではないか。
ファン化のためには、

  • お薬の素早い提供
  • 待合室の居心地改善
  • ポイントの付与
  • その他の商品を置いての時間つぶし

などがあげられるが、どう考えてもドラッグストアに分がある。
ワンストップサービスを提供できるドラッグストアは強み。



 

上記に挙げた付随サービスの充実は小売業なので当たり前。

ワンストップサービスでないとファン化できないかのような言い草ですが、要点はファン化にあるのに、問題をすり替えて言い訳になっています。

これ、マネージャーをしている頃に良く見た、言い訳の専門家です。

断言できるのは、物販だけのドラッグストアよりも服薬指導の方が圧倒的にファン化しやすいです。

ファン化の方法

新患ならば患者様の服装や身だしなみや表情から育ちや教養は見て取れます。

薬局では、初回受け付け時にアンケートを取ります。アンケートの情報と処方内容を基に、患者様との“会話”で病状や要求を察知していきます。

患者様との会話の仕方

患者様との会話では、薬の専門家として理路整然と

  • 治療の理解
  • 副作用の初期症状の可能性
  • 管理方法

これらを指導します。
しっかり指導をして不安を取り除いてホッとさせるか、クスッと笑わせるかしましょう。

最後に目が合って挨拶が出来たなら、患者様とちょっとした信頼関係ができるものです。

そこで“会話”も拒否なら、素早く会計してアメニティのひとつでもつけます。
薬情に一言、服用方法についての注意を手書きしておけばよいのです。

会話ができた患者様が次も来てくれたら、

 
 
 
 

前回もちょっとお聞きしましたが…


 
 
 
 

そうそう、こないだの薬なんだけどね…

このように会話が成り立てば距離は縮まっていきます。

こういった患者様の人格、生活、仕事、要求、薬物治療の問題点、観察するポイントなどについて継続的な管理ができるため、調剤をしている薬局は、物販だけのドラッグストアよりもファン化は有利と言えます。

薬剤師の服薬指導は最大の武器

ワンストップサービスの場合は、より時短ができ、便利になる他社があればすぐに鞍替えされます

顧客管理もPOSレジくらいでしょうか?

薬剤師の服薬指導は、患者様に対して薬物治療に安心し、納得してもらえるチャンスがあります。

心を掴んでリピーター獲得をしたいなら、これほど近道はないように思います。

私は患者さんからバレンタインチョコもらいますよ。

面対応薬局の在庫管理の仕方


 
面だと在庫がすべてそろっていないので、取り寄せになることが多く、そもそも薬局として営業していくのが難しいのではないか。



 

欠品ならこれこそチャンス。
取り寄せになるなら、届き次第郵送するか卸の倉庫まで取りに行きます。
待ち時間を患者様に明確に伝えるなど、最善の努力をすべきです。
この場合は、処方せん受付から患者様への説明までの初動が大切です。

欠品時の対応の仕方

処方せんを見た薬剤師が調剤室であわててモタモタ、さんざん待たせて在庫がありませんと言い患者様を怒らせる。

このようなことが無いように、すぐに患者様に説明できること。3分以内が目安です。
それでも、患者様が他へ行くこともあるでしょう。

近隣の医療機関の処方薬のデータが手に入ったと思い、在庫を増やしておくのはチャンスの為の投資です。

“集客とファン化でつまづいてしまい”と言っているくらいでしょうから、店は閑散としているはずです。

お届けになれば、届けた時にじっくり話し込めば良いです。
これくらいパッとやって見せないと“ツカミ”が弱いですよね。

処方内容により欠品するのは仕方ないです。
面対応の薬局は、門前薬局の2倍から3倍は在庫が必要になりますから。

欠品が許せる初動対応がカギです。

既存の薬局が面対応をしていくときに気を付けること

面対応の薬局はすぐには患者様が増えないので「既存の薬局が一朝一夕に面対応を志しても、うまくいかない」というのはその通りです。

患者様との信頼関係づくりを毎日確実に進めないと面対応はできません。

門前薬局が面対応を目指した場合も、処方せん枚数が少ない薬局では忙しさは大して変わりません。
処方せん枚数が一日70枚から100枚来るようなところは、調剤のスピードアップと業務を定時で終わらせる業務フロー管理がより重要となります。

この規模になれば薬剤師数は3名での対応が基本となるはずですから、一人あたりは一日20枚から40枚ほどです。

誰か一人がファン化できる対応をしていても、他の二人の対応がイマイチであれば、患者様を取りこぼしてしまいます。
チームとして信頼関係づくりに取り組まなければなりません。

患者様の増減には出ていく患者様、新しく来る患者様の動的な平衡状態が反映します。
時に薬剤師は「門前のクリニックが流行らないと、我々では売り上げは増やせない」と錯覚します。

門前薬局が面対応をするのであれば、ファン化対応に時間を割くことができるだけの余裕計画性を、忙しい中でもしっかりと持つべきなのです。

面の患者様を取り込めるように一丸となろう!と従業員をまとめ上げる店長が必要です。

まとめ

面対応の薬局では、工夫次第ではいくらでも患者様にファンになってもらう方法はあるのです。
大切なのは、行動力です。

今回示した例が全てではありません。
薬局毎、地域毎に、ファン化の方法は千差万別でしょう。

薬剤師として重要になってくるのは、服薬指導のスキルやコミュニケーション能力です。
そのようなスキルを磨いていけば、患者様の殺到する薬局を作り上げることができるでしょう。

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イッシー

イッシー

病院薬剤師から調剤薬局に縁故採用で転職するも、とんでもないブラック企業だったことが判明。その後薬局を立て直して大手に売却。エリアマネージャーまで昇格するも、ワークライフバランスを見つめ直し、中規模調剤チェーンに転職。(そのときの転職体験談はこちら)現在は面対応薬局で患者様への服薬指導に全力を注ぐ。

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