派遣とパート

パート薬剤師の扶養の壁、高時給な薬剤師が損をしない働き方

 

薬剤師はパートの時給が高いため、週1~2日の勤務でも、扶養の壁を超えてしまうことがあります。
では、どのような働き方がお得なのでしょうか。
本稿では、高時給な薬剤師がパートをする際に気を付けることを、ご説明していきます。

パート薬剤師の時給は、こちらのパート薬剤師の時給相場と高時給求人4つの特徴でご紹介している統計データを参考に、時給2,390円を基準としてご説明していきます。

パート薬剤師が損をしない働き方をするためには

年収と手取りの関係

まずは、年収と手取りの関係について、簡単にご説明いたします。
多くの方がご存知の通り、働いている労働者(ここでは薬剤師)は、会社(薬局)が支払った賃金の全てを受け取れるわけではありません。
総支給額から、住民税や所得税、社会保険料が差し引かれてしまいます。
この引かれる前の総支給額のことを「年収」とよび、差し引いた後の金額を「手取り」とよびます。

年収(総支給額)-(住民税+所得税+社会保険料)=手取り

このとき引かれてしまう金額は、パート薬剤師さん本人の年収によって変わるので、下記の表を参考にしてみてください。



※1 自治体によっては93~100万円。
※2 1年以上の勤務の見込みがあり、週20時間以上労働する場合、パート先の企業が501人以上であれば106万円まで。
※3 夫の配偶者特別控除から外れる。

お得な働き方で大切な、3つの扶養の壁とは?

前述の表から、ある金額を境目に、税金や社会保険料が課せられることがわかります。
たとえば、年収103万円を超えてしまうと、住民税と所得税が差し引かれてしまいます。
これらの境目のことを、よく「○○の壁」とあらわします。
有名な3つの壁を、次にお示しします。


※1 自治体によっては93~100万円。
※2 1年以上の勤務の見込みがあり、週20時間以上労働する場合、パート先の企業が501人以上であれば106万円まで。

手取り額に最も影響を与えるのは130万円の壁

これらの中で最も気にする必要のあるものは、130万円を境目とした、社会保険の壁です。
いわゆる「扶養から外れる」とは、この130万円の壁を超えて、社会保険に加入しなくてはならなくなってしまうことをあらわしています。

104万円~130万円の間でかかる住民税や所得税は金額も安く、年間でも3~4万円程度です。
103万円の壁を超えても、手取り額に与える影響はごくわずかです。

一方で、130万円の壁を超える際にかかる社会保険料は、年間で20万円近いため、年収120万円と年収140万円の手取りは変わらないということになってしまうのです。

※一部条件では130万円の壁は106万円の壁となりますが、薬剤師で週20時間働くと200万円を超えることがほとんどなので、割愛しています。

201万円の壁を超えても手取り額はあまり減らない

配偶者控除は、パートの年収が150万円以下の場合に、配偶者の方に税金上のメリットがある制度です。
年収151万円~200万円では、この制度は配偶者「特別」控除として有効ですが、年収201万円を超えると制度の対象からはずれてしまいます。
しかし、こちらについても夫の手取りが3万円ほど減るだけなので、高時給なパート薬剤師はそこまで意識する必要はないでしょう。

年収が130万円を超えるなら154万円以上を目指そう

次の項でもご説明しますが、130万円を超えて扶養からはずれると、社会保険に加入しなくてはならないため、手取りは大きく下がります。

配偶者の方の税金までを考えると、手取りは金額は「年収129万円≒年収154万円」となるため、年収154万円以上を目指しましょう。

パート薬剤師の年収ごとの手取り額

手取りは130万円から154万円までは不利になる

年収ごとに手取りがどう変わるかについて、具体的にご説明していきます。
今回はモデルケースとして、「夫の年収を600万円、子ども1人」の家庭を想定して計算しました。

また、薬剤師の平均時給である2,390円でこの年収に到達するためには、週当たり何時間働けばよいのかも、ご紹介します。
※表は横にスライドして見ることができます。

パートの年収 パートの手取り 夫の手取り 増える世帯収入 世帯手取り 時給2,390円で
120万円 116万4500円 496万1922円 115万2500円 612万6422円 9.6時間労働
129万円 124万1000円 495万6922円 122万4000円 619万7922円 10.3時間労働
130万円 109万7円 495万1922円 106万8007円 604万1929円 10.4時間労働
140万円 116万2737円 494万3922円 113万2737円 610万6659円 11.2時間労働
150万円 123万5468円 494万922円 120万2468円 617万6390円 12.0時間労働
154万円 126万4562円 493万8922円 122万9562円 620万3484円 12.3時間労働
160万円 130万8200円 493万3922円 126万8200円 624万2122円 12.8時間労働
170万円 138万3929円 492万3922円 133万3929円 630万7851円 13.6時間労働

こちらの表からもわかるとおり、年収が130万円を超えて扶養からはずれると社会保険に加入しなくてはならないため、パートの手取りは大きく下がります。
配偶者の方の税金までを考えると、世帯の手取りは「年収129万円≒年収154万円」となります。
年収130万円を超えるのであれば、年収154万円以上を目指す方がよいというのがお分かりいただけたのではないでしょうか。

パート薬剤師はどのくらい働くのがお得か

前項でお示しした表の通り、薬剤師は高時給であるので、すぐに年収130万円に達してしまいます。
平均時給である2,390円で考えた場合では、週に10.3時間働くことで達成できます。

子供が小さいうちはこの範囲に抑え、ある程度落ち着いたら12.3時間以上を目指すことがオススメです。

社会保険に加入すると、将来もらえる年金が増える、病気や怪我のとき傷病手当金が出る、出産手当や出産一時金が出るといったメリットもあります。

現在の手取りだけを考えるのではなく、将来を視野に入れた働き方を選択するようにしましょう。

夫の会社に配偶者手当がある場合

“扶養から外れない=年収130万円以下である”場合には、夫の会社から配偶者手当が支給される場合もあります。
配偶者手当の分だけ世帯年収が増えるため、年収130万円を超えてしまうことのデメリットは、さらに大きくなってしまいます。

例;
配偶者手当が月1万円支給される会社員の場合では、世帯の手取りは「年収129万円>年収170万円」となります。
パートの年収が170万円を超えないと損をしてしまします。

配偶者の会社の規則などを確認して、損をしない方法を選択するようにしましょう。

薬剤師が扶養内で働く具体例

ここでは、薬剤師が扶養内で働く=年収130万円以下で働く、働き方の具体例をご紹介していきます。

① まったり時給2,000円で1日4時間、週3日

時給2,000円×4時間×週3日×52週=1,248,000円

時給2,000円であれば、薬局を選ぶこと無く、多くの職場で働くことができるでしょう。
時給が安めの薬局はそこまで忙しくない職場も多いです。体力的な負担もなく、うまく働いていくことができます。

② 時給3,000円で1日4時間、週2日

時給3,000円×4時間×週2日×52週=1,248,000円

こちらは、少し時給が高い薬局の例です。
1日4時間の勤務を、週2日こなせば上記の金額に届きます。
また、1日8時間働くことができれば、週1日の勤務でも上記と同じ金額になります。
土曜日などの配偶者の方が休みの日に、1日ガッツリ働くという方もいるようです。

③ 高時給派遣で繁忙期のみガッツリ働く

時給3,500円×8時間×週3回×15週=1,260,000円

定期的に働かなくても、冬場などの繁忙期だけ高時給の職場で働けば、上記の年収を目指せます。
家事や育児に専念したい方などには、オススメの働き方です。

扶養内で働ける求人の簡単な探し方

大手転職サイト ファルマスタッフであれば、扶養内で働けるパート求人を簡単に探せます。

このように、サイトに登録時に「パート(扶養)」という選択肢があるのですね。

大手転職サイトの中には「パート(週3日)」、「パート(週4~5日程度)」という選択項目を設けている転職サイトもあります。
しかし、週3日以下だからといって、必ずしも扶養内で働けるかはわからないですよね。
ファルマスタッフでは、サイトに登録するときに「扶養内」というのを前提に登録できるので、話が早いです。
子育てで忙しいママさんも、気楽に利用できるのではないでしょうか。



パート薬剤師扶養の壁まとめ

  • 3つの壁を理解することが大切
  • 年収が130万円を超えるなら154万円以上を目指して
  • ライフスタイルを考えて目標とする年収を選ぼう

薬剤師は時給が高額であるため、一般的な働き方をしてしまうと容易に年収103万円や130万円を超えてしまいます。
どうせ扶養の壁を超えてしまうのであれば、時給の高い薬局や効率の良い働き方を選択する方が、家計の助けになるでしょう。
働き損」をすることのないように、計画的に働くようにしましょう。

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ヤス

製薬会社MR→ドラッグストア→調剤薬局と2度の転職を経験。 現在は都内の中規模調剤チェーンで管理薬剤師をしています。調剤業務だけでなく、地域活動や講演活動にも奮闘中。得意な科目は小児科と精神科、婦人科など。趣味はドライブとスノーボード。

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