薬剤師5大転職理由

ママ薬剤師の働き方、正社員vsパート社員どっちがいい?

 

ママ薬剤師が産休や育休明けに働き方を変えることは、決して珍しいことではありません。
とある調査では、およそ6割の方がパート社員や時短勤務へと、働き方を変えています。
そこで今回は、ママ薬剤師の働き方において、正社員とパート社員のどちらが優れているのかについて、解説していきます。
実際に子育てをされている方だけでなく、これからママ薬剤師となる方にもわかりやすくご説明しますね。

ママ薬剤師が困っているコト

多くの薬剤師さんは、はじめは正社員として勤務をしています。
しかし、ママ薬剤師となってからも正社員で働いていこうとすると、様々な困りごとが出てきてしまいます。
いくつか、例を挙げていきましょう。

  • フルタイムだと、子育てを優先できない
  • 勤務条件が合わなくなる(転勤、勤務時間など)
  • 会社の制度が整っていない(産休・育休、時短勤務など)
  • 職場の理解が得られない
  • 家族の理解が得られない

ざっと、こんなところでしょうか。
正社員でありながら育児を両立するためには、周囲の理解と協力が必要不可欠です。
周囲とは、夫や両親だけでなく、職場や保育園なども含まれます。
これらが一つでも欠けてしまうと、子育てに支障が出てしまうでしょう。

パート社員を選ぶことのメリット

なぜ多くのママ薬剤師は、パート社員という道を選ぶのでしょうか。
パート社員のメリットは、次のようなものが挙げられます。

  • 働く時間や日数をコントロールすることができる
  • 勤務地を固定することで、自宅から近いエリアで働ける
  • 仕事において求められるものが少なくなる

ママ薬剤師にとって、子育ては何よりも大切な仕事です。
特に、一人目の子供が生まれ、子育てに慣れないうちは、苦労も多いことでしょう。
子育ては24時間365日、年中無休で手がかかるので、ワークライフバランスが大切になります。
フルタイムでは難しいですが、自分の裁量で働き方を変えることができる、パート薬剤師には大きなメリットがあるのです。

正社員で働けるけれども、敢えてパートで働いている薬剤師さんの例

都内で働いているママ薬剤師さん(40代前半)は、お子さんも大きくなり、正社員で働くだけの時間は確保できるにも関わらず、敢えてパートとして勤務しているそう。

その理由は、次の通りでした。

正社員だと異動がありますし、有給も使えない職場です。また、時短社員さんの割を食うこともあったりと、正社員はいろいろとデメリットが大きいのでパートで働いています。

家庭を持つママ薬剤師さんにとって、正社員で働くというのは、やはりデメリットが大きいのですね。

なお、このママ薬剤師さんは正社員よりも収入が下がることの対策として、普段のパート勤務にプラスして週1で派遣薬剤師として働く。いわばダブルワークをすることで収入アップを図っているのだとか。

パート勤務に高時給の派遣を組み合わせることで、ワークライフバランスと収入のバランスを図ることができるのですね。
詳しくは、こちらの記事で解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

パート社員が不安に感じること

実際にパート社員として勤務している方に、パート勤務で不安に感じることについて教えていただきました。
ここでは、そのインタビュー内容をご紹介します。

  • 収入が減ってしまった
  • 薬剤師としてのキャリアにブランクや遅れが生じる
  • 職場の理解が得られているかどうか
  • 今の生活に慣れてしまっているので、正社員に戻れるのか

収入が減ってしまった

「パート社員として働くと、仕事は楽ですが収入が心配です。かかるお金は増えていくのに、収入が減ってしまっているので・・・。」(20代後半 愛知県)
「現在の収入も気になりますが、将来の年金が減ると聞いたので、ショックでした。早く復帰したい。」(30代前半 大阪府)
――パートでは体力的には楽ですが、やはり収入が心配なもの。130万円を超えてパートする方法もあるので、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

薬剤師としてのキャリアにブランクや遅れが生じる

「新薬の勉強が出来ないので、焦りがでてきた。ネットで勉強しても、実際に調剤しないと身につかない気がする。」(30代前半 埼玉県)
「同期が管理薬剤師になったと聞いて、このままパートをしていていいのか心配になった。」(20代後半 兵庫県)
――薬剤師にとってキャリアアップやスキルアップは、生涯の課題ともいえます。当サイトでもキャリアアップやスキルアップの記事をご紹介しているので、参考にしてください。

職場の理解が得られているかどうか

「いつも午後のピーク前に帰っているので、あとで悪口をいわれている気がする。」(30代後半 東京都)
「時短勤務は問題ないが、急なお迎えやお休みには、露骨にいやな顔をされる。」(30代前半 神奈川県)
――職場の理解が得られていないと、肩身が狭く長続きはしないもの。同じ境遇のママ薬剤師が多くいる職場など、働きやすい職場を選ぶようにしましょう。コンサルタントに相談するのもオススメです。

今の生活に慣れてしまっているので、正社員に戻れるのか

「今が週2勤務なので、フルタイムに戻れる自信が無い。」(30代前半 北海道)
「まだまだ子どもにも手がかかるので、正社員だとちゃんと育児ができるか心配。」(30代前半 山口県)
――正社員への復帰は、なかなかハードルが高いこともあります。そんなときは、時短勤務ができる職場を検討してみてはいかがでしょうか。

ママ薬剤師が正社員を続けることのできるケース

ママ薬剤師が正社員を続けることのメリット

正社員として働き続けることのメリットには、次のようなものがあります。

収入を維持できる

正社員で働くことには様々なメリットがありますが、一番は金銭的なメリットです。
これから育児にかかる費用を考えれば、先立つものは必要です。
政府の統計(「平成29年賃金構造基本統計調査」における「短時間労働者の職種別1時間当たり所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」)によると、正社員の薬剤師の平均年収は543.8万円です。
パートの平均年収は230.5万円なので、実に2倍以上の開きがあるのです。

仮に、パートの平均時給である2390円で1日8時間、週5日で1年間フルタイムで働いたとしても年収は497.1万円となり、正社員の平均年収にはとどきません。
パートと正社員の年収の差
更には、将来的な退職金や年金も上乗せされるので、より豊かな将来設計を行うことが出来るでしょう。

キャリアアップに有利

薬局によっては、時短勤務で働きながら、管理薬剤師や薬局長などを目指せる職場もあります。
社員として働き続けることで、時短勤務終了後に一気に出世できるなんてことも。

スキルアップに有利

正社員であれば、様々な研修を受けることも出来るので、スキルアップに有利です。
また、ブランクを作らないので、スキルを落とさずに働いていくことができます。

福利厚生や将来の年金で有利

けがや病気の際の保障は、正社員に勝るものはありません。
厚生年金加入期間が長くなり、かつ生涯年収が上がるので、将来もらえる年金もアップします。

正社員を続けることができるママ薬剤師さんはどんな人か

家族の協力が得られる方

実家暮らしの方や、旦那さんの帰宅が早い方など、家族が子育てに参加できる環境であれば、正社員で働きつづけることも難しくはありません。
正社員で働くことを理解してもらい、家族全員で協力して子育てに臨みましょう。

企業が子育て支援をしている

企業が子育てに対して理解をしてくれていれば、正社員のまま働けるケースもめずらしくはありません。
ただし、制度が用意されているだけでなく、現場のスタッフがしっかりと理解しているということが重要なポイントです。
ドラッグストアなどでは、時短勤務を中学生までとしている企業もあるので、正社員で働く際には有利といえます。

自治体が子育てに力を入れている

近ごろでは、子育て支援に力を入れている自治体も増えています。
トワイライトステイなど、遅くまで子どもをみてくれる地域もあるので、うまく活用しましょう。

まとめ

  • パート社員では、柔軟な働き方が出来るため、子どもの面倒をしっかりとみれる
  • 正社員では、給与面やスキルアップ・キャリアアップにおいて有利
  • 全ての方が正社員を選べるわけでは無いので、自分の置かれている環境と相談して

正社員vsパート社員の結果としては、それぞれに長所と短所があるということでした。
薬剤師としての人生や年収だけを考えれば、正社員として働く方が有利といえます。
しかし、子どもに対して触れあえる期間はわずかしかなく、お金やキャリアには代えられないものです。
薬剤師としてのキャリアだけでなく、家族との過ごし方も考えて、働き方を選択するようにしましょう。

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ヤス

製薬会社MR→ドラッグストア→調剤薬局と2度の転職を経験。 現在は都内の中規模調剤チェーンで管理薬剤師をしています。調剤業務だけでなく、地域活動や講演活動にも奮闘中。得意な科目は小児科と精神科、婦人科など。趣味はドライブとスノーボード。

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