派遣とパート

薬剤師が派遣で働こうと思ったときに知っておきたいことのすべて

 

高時給と言われる派遣薬剤師。

自由に働きながら、正社員以上の給料を稼げる派遣薬剤師に魅力的を感じる人も多いでしょう。
一方で、「時給がよい分、デメリットは多くないの?」「その高時給で安定して稼ぐことはできるのかな?」など、派遣をはじめてみたいけど、不安に思うことも多いと思います。

そこで今回は、派遣薬剤師として働く筆者の経験を元に、派遣薬剤師として働き始める上で知っておきたいことを余さずお伝えしたいと思います。

派遣薬剤師の安定性

派遣薬剤師として働くにあたり、まず気になること。

  • 派遣の求人はどれくらいあるのだろう?
  • 急に仕事がなくなってしまったりしないだろうか?

このような不安定な部分を危惧される方が多いと思います。
派遣薬剤師としての働き方に興味を持っておられる方に、派遣求人の特徴を「仕事の安定性」からご紹介していきます。

派遣求人数

初めて派遣薬剤師として働いていこうと考えた時、求人数はどのくらいあるものか知っておく必要があります。

地域差はありますが、例えば都心で検索した際、一つの市や区の求人数は多いところで500を超えています。一方地方で検索をかけると、どの県でも3桁の求人があり、半数以上の市町村で派遣薬剤師を募集しています。

そのため、派遣の求人がなくなるということはまだまだありえないというのが現状です。

急な契約の打ち切りはあるか?

派遣薬剤師として避けたいことは、急な契約の打ち切りをされることです。
このことについては、正当な理由なく、契約期間中に急に契約を切られるということはありません。正当な理由とは懲戒解雇に値する事柄を起こした場合です。

契約満期が近づいたら、次の仕事はすぐに紹介してもらえるか

契約更新の頻度は、ほとんどの薬局が3ヶ月です。中には単発で1ヶ月だけの契約希望の薬局もあります。
契約満了の1ヶ月前に、派遣会社から「次の契約はどうするか?」と打診があります。
その時に今の薬局での勤務の継続を希望するか、別の薬局に変わりたいかの希望を伝えます。

複数店舗がある薬局の場合、同条件で同じグループの薬局を紹介してもらえる場合もあります。システムを1から覚える必要がない分、楽に次の薬局に変わることもできます。

就業条件にもよりますが、現状では次の仕事をすぐに紹介してもらいやすい市場だといえます。

派遣薬剤師の高時給求人にはどんな特徴があるか

続いて派遣薬剤師最大のメリットでもある「時給」についてです。

派遣薬剤師として働こうと考えている人の多くは、時給が高いというところに魅力を感じていると思います。
実際派遣会社の求人サイトを見ていると、時給4,000円以上5,000円以上などの求人も多数見受けられます。
そんな高時給の薬局の特徴とはどのようなものか気になるところですよね。

時給3,000円以上の求人の特徴

そもそも東京都内や大阪市内など、比較的薬剤師が集まりやすい地域では派遣薬剤師の平均時給は2,700円くらいです。
そんな場所で時給3,000円を超えたらかなり高時給案件です。

では、どのような案件が時給3,000円を超えてくるのでしょう。
某大手調剤併設のドラッグストアなどでは、慢性的に薬剤師が不足しています。立地がいい場所でも時給3,500円もらえることがあります。

ただし、その業務内容は多岐にわたり、調剤だけではなくOTC の店出しやレジ打ちなどもできなければなりません。
派遣薬剤師を入れても人手が不足していることが多いので、事務もおらず一人調剤が当たり前の店もあります。

時給4,000円以上の求人の特徴

これが時給4,000円以上となってくると、市街地ではまずありません。
ほとんどが市街地から遠く離れた薬剤師の集まらない辺鄙な場所です。

車でしか行けない場所だったり、市街地からは到底通えない範囲だったりします。高時給な上に住宅付き・車付きなどの手当がついてくる薬局もあります。

時給の高さとシフトの融通の関係

「高時給になるほど、シフトの融通が利かないなどの不便はあるのではないか」派遣薬剤師として働くときに気になるポイントですよね。

高時給であっても市街地の薬局で、処方箋枚数が多く、ある程度薬剤師の人数もいる薬局であれば、シフトの融通も聞いてもらえます。

しかし、郊外の超高時給の薬局の場合は、派遣薬剤師を雇わなければ営業できないレベルに陥っている薬局が多く、フルタイム勤務が就業条件なので、なかなかシフトの融通を聞いてもらえないことが多いです。

時給交渉しやすい経験・スキル

派遣の求人情報を見ていると時給に幅があったりします。
「時給3,000円~3,500円、経験・就業条件によって異なる」などの記載がありますが、どういう薬剤師だと条件アップになるのか気になりますよね。

わかりやすいのは経歴です。

  • 処方箋枚数の多い調剤薬局に勤務していた経験がある
  • 管理薬剤師の経験がある

このような経歴の薬剤師さんは優遇されます。

逆に担当薬剤師のままで、短期間にいくつもの薬局を転々としているような人。このような薬剤師は良いイメージを持たれず、低い時給から始まります。

後は就業条件です。
やはり夜に入れる人を求めている薬局が多いので、夕方までしか入れないママさん薬剤師などは高時給になるのは難しいです。

時給の交渉は基本的に派遣会社が薬局にしてくれるものです。第三者でも説明のしやすい“わかりやすい経歴”“使いやすい就業条件”があると派遣会社も薬局に交渉しやすいです。

時給交渉の仕方

派遣会社に登録した最初の案件では、時給の交渉をしてくれない派遣会社もあります。
派遣会社からすれば、派遣薬剤師は商品です。
一度薬局に卸してみないと、その良さはわかりません。

薬局側から「この薬剤師はよかった」と評価をいただいて初めて、次の薬局にオススメできる薬剤師になるのです。それまでは時給交渉はできないということです。

本当に年収800万円も夢じゃないか?

「年収800万円も夢じゃない」と書いている求人サイトもありますが、本当にそんな高時給のまま働き続けることができるのだろうかと思いますよね。
先ほど述べた通り、辺鄙な場所を転々として行けば、年収800万も可能です。
そうではなく市街地でということになると、高くても時給3000円~3500円で年収670万までが妥当と思われます。
高時給・高年収を希望するなら「勤務地」がかなり重要になってくるでしょう。

それでも年収800万円を目指すことができるのが派遣薬剤師です。
正社員で年収800万円はまず無理でしょう。
高年収で有名の大手ドラッグストアの正社員が、年収700万円を超えたという話を聞いた事がありますが、管理職という肩書から薬剤師以外の仕事も行い、長時間の残業が発生した結果得られたものです。
しかし派遣薬剤師なら高時給なので長時間勤務をしなくても、年収800万円を目指すことができます。期間を決めて僻地で荒稼ぎしている薬剤師もいます。

勤務地を変えずに高時給を実現する方法

いくら年収800万円を目指せるからと言って、勤務地を転々とはしたくないと思う方もいるでしょう。

市街地で高時給案件がないわけではありません。スポットで時給4,000円以上の求人が出てくる場合も十分あります。そういったスポット案件を渡り歩くのも一つです。

そうすれば、パートより少ない時間でパートより稼ぐことも可能です。
例えば、時給2,000円のパートが120時間働いて、月収が24万円です。
しかし派遣薬剤師が時給,4000円のスポットで90時間働いたら、月収36万円にもなります。
同じ働き方を12か月続けた場合の年収はパートが288万円のところ、派遣薬剤師は432万円にもなります。

同じ仕事をしているにも関わらず、これは非常に大きな差ですよね。

以上までが、派遣薬剤師として働くにあたってまず最初に気になるポイント、「派遣契約の継続性」と「時給」についてでした。
続いて、派遣薬剤師の魅力である「自由な働き方」と「福利厚生」についてご説明したいと思います。

派遣薬剤師の自由な働き方

働き方を自由に選べることが、高時給に並ぶ派遣薬剤師の魅力ではないでしょうか。

例えば、年間で計画を立てて、働き方にメリハリをつける方法です。冬などの繁忙期にがっつり働いて、夏の閑散期にバカンスを楽しむ。冬の繁忙期の方が、求人が増え時給も高くなる傾向になります。そんな時にフルで働いてお金を貯めて、夏の閑散期は長期の海外旅行に出かけるという派遣薬剤師も少なくありません。

働く時間を減らしながらも、正社員並みの収入を得て、残りの時間を趣味に費やす。
時給3,000円の派遣薬剤師が週4日だけ8時間働いたとすると、月収は38万4千円です。週休3日で十分正社員並みの給料が稼げていますよね。ワークライフバランスを重視した働き方をすることも可能です。

フルタイムで働いた後、疲れたら少し時間を減らして働いてみたり、余裕がある月はスポットをうまく掛け合わせてたくさん稼いでみたり、働き方は自由自在です。

派遣薬剤師は土日休みにしやすい

土日休みで募集されている派遣求人は多くはありません。しかし、本来は土日休みではない派遣求人であっても、派遣会社から求人先の薬局に交渉してもらうことで土日休みにしてもらえるのです。

派遣を取る職場は本当に人員不足に悩んでいるので、平日のみでも来てくれる薬剤師が欲しいからのようです。

土日を休みにしてもらう代償として時給が下がることはありません。土日を休みにしてもらって時給が下がったという話は、私を含め私の周りでは聞いたことがありません。
ただ、そのような求人で時給3,000円オーバーの求人に出会ったことはありません。私の場合は、時給2,400円ほどで働いていました。

では、どのような薬局が土日休みに交渉できるかというと、大手チェーンで人数の多い薬局であれば土日休みOKにできる印象です。

土日休みにしたいのであれば、大手チェーンの求人を狙いましょう。

ただし、派遣として働いている中で直接契約(正社員への変更)を打診される場合もあります。もし正社員へ切り替えた場合には、当然ながら土曜日も出勤する必要があります。

派遣薬剤師の福利厚生

もう一つ、派遣薬剤師の魅力として忘れてはならないのが福利厚生です。最近の派遣薬剤師の福利厚生は正社員に引けをとらないくらい充実しています。

社会保険に加入できる

一定の条件を満たせば、社会保険に加入することができます。
健康保険にも加入できることになるので、予防接種の補助金を出してもらえ健康診断も年に1回受けることができます。

薬剤師賠償責任保険に加入できる

派遣会社が保険料を払ってくれます。

有給休暇を取得できる

先の文でも触れましたが、有給分の給料は派遣会社持ちなので、気軽に有給休暇を取得できます。

産休や育休などを取得することができる

こちらも派遣会社に申請するだけで取得することができます。社員やパートだと薬局に穴を空けてしまうことになるので、申し訳ない気持ちになりますが、派遣薬剤師の場合は派遣先の薬局に別の派遣薬剤師が派遣されるだけなので、気兼ねなく取ることができます。

研修制度が充実している

派遣会社も派遣薬剤師に研修を受けさせなければならない流れになってきているので、派遣会社によって様々な研修制度が用意されています。
派遣薬剤師の福利厚生については、こちらの「派遣薬剤師は福利厚生が充実!?有給取りやすいですよ」に記載していますので、詳しくはそちらを参照してください。

以上までが派遣薬剤師の魅力についてでした。
次章からは、実際に派遣薬剤師として働くまでの流れと実際の業務内容、派遣薬剤師として働く上での心配事や気になることをご説明していきたいと思います。
まずは派遣会社の選び方からご説明していきます。

派遣薬剤師にオススメの派遣会社

派遣薬剤師として働くにあたり、派遣会社の選択は最も重要です。
何を重要視するかにより、選ぶ派遣会社が変わってきます。
ここではオススメの派遣会社を、オススメの理由と共に紹介します。

オススメ1 ファルマスタッフ




日本調剤が運営する派遣会社です。
求人数は他社より劣りますが、高時給案件が多いので、たくさん稼ぎたい方にオススメです。
直接会って話を聞いてくれ、派遣先の薬局の情報を足を運んで聞いてきてくれるので、とても頼もしく感じられます。また、教育面も充実しているので、初めて派遣薬剤師として働く方にオススメです。

ファルマスタッフ公式サイトはコチラ

オススメ2 薬キャリ




エムスリーが運営する派遣会社です。
派遣薬剤師登録数、求人数がNO.1で、登録してから、派遣先が決定するまでのスピードが早い事が特徴です。
また、ママ派遣薬剤師を探せる唯一の派遣会社で、福利厚生面では保険料の負担が他社より少なく済むことが利点です。

薬キャリ公式サイトはコチラ

オススメ3 薬ジョブ


クラシスが運営する派遣会社です。
単発、スポット派遣に強いため、仕事を辞めて次の仕事が見つかるまでの間働くという使い方もできます。
福利厚生がとても特徴的で、ポイント制を導入しており、ポイントが貯まれば予防接種の費用やスポーツ施設で使うことができます。福利厚生面を重視する方にオススメです。

薬ジョブ公式サイトはコチラ

どこにするか迷ったら、複数の派遣会社に登録すると良いでしょう。実際、同じ求人でも時給が違う場合があるので、高条件の派遣先を探すために複数登録している派遣薬剤師は多いです。

筆者が利用している派遣会社

因みに、私の場合はどの派遣会社を利用しているかといいますと、ファルマスタッフを利用しています。

理由は、高時給の案件が多いこと、担当者の方と直接会って話ができること。そして何といっても担当者の方が派遣先への見学や初出勤日にも同行してくれるので、利用していて安心感があるからです。

私が実際にファルマスタッフを利用して感じたメリットや特徴については、こちらの「ファルマスタッフ派遣利用の体験談~現役派遣薬剤師が語る」にまとめています。ファルマスタッフに興味をもたれた方はご覧ください。

派遣会社に登録してから勤務先を選ぶまでの流れ

派遣会社に登録した後は、薬剤師免許のコピーや年金手帳、雇用保険の番号などを連絡し、雇用契約を結ぶことでお仕事を紹介してもらえます。

会社によっては面接をする場合もありますが、電話や郵送で完了するというパターンもあります。

派遣先の選び方

実際のお仕事は、現在ではインターネットなどを利用してすり合わせます
(1)出ている求人を確認→(2)入れる日程を選んで応募→(3)日程が確定して当日働く
このような流れが一般的となっています。

派遣先が決まったら

勤務日当日は、薬局に直接出勤をして業務をこなし、終了後にFAXなどで派遣会社にタイムカードを送信します。

あとは直接帰宅して、後日お給料が振り込まれるという流れとなります。

派遣薬剤師の業務内容

派遣薬剤師として働くにあたり、業務内容はどのようなものか、どんな仕事まで任されるのだろうか知りたいところだと思います。
正社員として働いていた経験のある方は、仕事内容にどのような違いがあるのか、同じ時間給のパートとの差にはどのようなものがあるのか気になりますよね。
そこで、派遣薬剤師の業務内容についてご説明します。

調剤薬局での派遣薬剤師の業務内容

調剤薬局では主に調剤・監査・投薬、この3つがメインの仕事になります。
派遣薬剤師に任される業務内容
調剤薬局では事務さんがいるので、入力業務はまずしなくていいでしょう。
処方箋枚数の多い薬局によっては、スピードが求められるため、ひたすら投薬に回される場合も多いです。
スポットで派遣されている派遣薬剤師は、慣れないうちは薬のある場所がわからないので、どうしても調剤が遅くなってしまうからです。ここまでは正社員と同じ働き方です。

発注・返品・振替など、長期間その薬局にいないと把握できないような仕事は正社員が行います。
その間派遣薬剤師は、投薬で溜まった薬歴入力の処理や、その他雑務を行うと正社員に喜ばれます。

正社員との業務内容の違い

正社員は調剤業務以外に会社側から依頼される様々な雑務があります。
売上などの数字管理や、薬剤師を一人雇うごとに変更届を作成して役所に提出しに行ったり、シフト作成などの勤怠管理を行ったり、調剤以外にもやることが山ほどあります。
そのため派遣先の薬局から特に何も依頼されることのない派遣薬剤師は、日々の調剤業務とその他雑多の仕事をこなす必要があるのです。

パートとの業務内容の違い

パートとの働き方の違いは、パートも派遣先の薬局の人間なので、それぞれ担当業務を持っています。
パートが限られた時間内で担当業務を行えるよう、調剤業務や雑多な業務を派遣薬剤師が行い、フォローする働き方が必要となります。
また、パートは早番シフトなので、派遣薬剤師はラストまでの勤務を求められます。
在宅業務に関しては、正社員やパートが担当していることが多く、派遣薬剤師がそこまで求められることはまずありません。

ドラッグストアでの派遣薬剤師の業務内容

ドラッグストア併設の調剤薬局では、調剤業務以外に、接客や店出し、レジ打ちなど売り場の仕事もしなければなりません。
普通の調剤薬局と異なり、ドラッグストア併設の調剤薬局では事務さんがいない場合があります。
その場合は処方箋の入力も自分で行わなければなりません。
店によっては派遣薬剤師1人をお留守番させる場合もあるので、時には初期のクレーム対応を強いられる可能性もあります。

以上が派遣薬剤師の業務内容となります。
続いて上記の業務内容を踏まえ、派遣薬剤師に向いている人・向いていない人の特徴を紹介します。

派遣薬剤師に向いている人の特徴

要領がいい人

一般的に派遣薬剤師は人が足りていない薬局にスポットとして派遣されます。

派遣された先で短期間にいかに能力を発揮するかが重要です。一度で覚える。皆まで言わさない。そういった姿勢が必要です。

雑務を率先して行える人

薬剤師じゃなくてもできる仕事、事務さんが行う仕事でも、時間が空いている時は率先して行える人が重宝されます。

薬剤師として経験豊かな人

上記で記した通り、派遣薬剤師の業務は多岐にわたります。そのため臨機応変に対応できるよう、業務の一連の流れを把握できている人が必要とされます。
最低3年は社員として調剤やOTC業務に携わり、一連の流れが分かっている人が望まれるでしょう。
管理薬剤師歴があると尚良いです。

結婚してから子供が出来るまでの女性

正社員として働く以上転勤は避けられません。しかしパートナーができると転勤は難しくなります。
だからといって時間の融通を利かせることができるのに、パートタイマーの給料で働くのはもったいない。
そんな既婚、子なしの女性にピッタリの働き方ではないでしょうか。
私もそのパターンです。

人間関係について深く考えない人

派遣薬剤師はコロコロ職場が変わるので、一見人見知りのしない人・付き合いの上手な人が向いていると思われがちです。
確かにそういう人が一番向いているとは思います。しかし、人見知りの人でも馴染めたら馴染めたで良し。
「馴染めなかったら、他の薬局に変えてもらえば良い」というくらいの考えでいられるドライな人の方が向いていると思います。

派遣薬剤師に向いていない人の特徴

ブランク明けの人、薬剤師経験が浅い人

派遣薬剤師は人が足りていない薬局にスポットで入るので、教えてもらうスタンスの新人や、ブランク有りの薬剤師は不向きです。

子供が小さいママ薬剤師

「ママ派遣薬剤師求人あり」と記載している派遣会社もありますが、薬局側として薬剤師不足で派遣薬剤師を紹介してもらっているのに、穴を開ける可能性が高いママ薬剤師は避けたいところでしょう。
何度もシフトの穴を開けてしまうようでは、契約の更新をしてもらえません。

仕切りたがりの人

派遣薬剤師を長くやっていると、派遣された薬局のいいところも悪いところも簡単に見えてくるようになります。
そんな時良かれと思ってあーだこーだとでしゃばると、疎ましがられます。黒子に徹することが必要です。

派遣薬剤師の心配事

以上で派遣薬剤師の向き・不向きがわかったと思うので、実際働くにあたり、いくつか出てくる心配事について書き記したいと思います。

仕事の途切れるときはあるか

派遣薬剤師として働いていく上で、「仕事が常時もらえるのだろうか」という不安は常につきまとってきます。
これについては「夜遅くまで働ける」とか「通勤時間が1時間かかってもOK。遠方でも可」など就業条件や勤務地に融通を利かせることができれば、今の時代はまだ仕事が途切れるということはありません
契約の満期の1ヶ月前には、次の契約について派遣会社から打診があるので、1ヶ月間の猶予があると思って大丈夫です。

交通費は誰持ちか

福利厚生についてですが、交通費は全額支給してくれる薬局がほとんどです。

派遣薬剤師は有給は使えるか

有給は派遣会社持ちです。
派遣先の薬局としてはただの欠勤となるため、気を使う必要はありません。
派遣されている時にその都度使う人もいれば、新しい派遣先に変わる前にまとめて有給消化する人もいます。

派遣薬剤師はシフトの希望を聞いてもらえるか

シフトの希望を聞いてもらえるかは薬局の状態次第です。
ある程度薬剤師がいる薬局では聞いてもらえると思いますが、基本1人薬剤師の薬局ではなかなか融通は聞いてもらいにくいと思います。
そこは派遣される前に確認しておいた方がいいです。

派遣先はブラックな職場が多いのか

もう一つ確認しておきたい事は、ブラックな職場でないかということ。
派遣薬剤師が派遣される薬局の多くは、社員やパートの離職率が高く、人が根付かないところが多いです。
とても忙しい店舗だったり、薬局長のキャラクターに問題があったり、薬剤師と事務の中が悪かったり、理由は色々あります。
派遣薬剤師を入れなければいけない原因は何なのか、できることなら派遣会社の担当者に理由を探ってもらい、ブラック薬局を避けましょう。

高齢になっても派遣で働けるか

年齢的なところで言うと、派遣薬剤師は20代後半から40代前半までの比較的若い人が多いです。
それ以上になるとやはり能力が劣ってきます。昔は仕事が出来たであろう人でも、新しいシステムについていくことができなかったりするので高齢での派遣薬剤師はオススメできません。

派遣薬剤師が気を付けること

高時給に気をとられがちですが、派遣薬剤師として働くにあたりいくつか気をつけないといけないことがあります。

派遣求人の多い時期、少ない時期の違い

継続して仕事をするためには、求人の多い時期、少ない時期を知っておく必要があります。

派遣求人が少ない時期
新入社員が入ってくる4月~6月と処方箋枚数が比較的減る8月~10月です。

派遣求人の多い時期
新入社員が最初の3か月で辞めてしまう確率が高い7月と、風邪やインフルエンザが流行りだす11月~1月、花粉症の時期の2月3月までです。

派遣薬剤師に転職するのであれば、派遣求人の多い時期に転職することをオススメします。

契約の打ち切り

冒頭で、契約の打ち切りについて触れましたが、やはり薬局側が求めている能力に見合ったレベルでなければ、途中で契約を切られることは無くても、契約の更新はしてもらえなくなります

パソコンが全く触れないのに電子薬歴の薬局に派遣されたり、自動分包機でしか粉薬を調剤したことがないのに、手撒きの分包機の薬局に派遣されたりなどで揉めたケースをいくつも見てきました。

そのため自分の能力を誇張して申告などせず、出来ることと出来ないことについては最初に派遣会社に詳しく伝えておくべきです。
“薬局側がきいていた派遣薬剤師のできる業務内容”と薬剤師本人のできることが一致しなければ、契約を切られる可能性は十分にあります。

ボーナスと退職金

派遣薬剤師にはボーナスや退職金はありません。
時給は高くても、生涯年収を考えると同じ会社で正社員を長く続けていた方が、給料は多くもらえるかもしれません。

収入が減る時期がある

時給制なので、GW や盆・年末年始など薬局の休みが多い月は収入が減ります。
コンスタントに稼ぎたいのであれば、年中無休で営業しているドラッグストア併設の調剤薬局をオススメします。

雇用主との関係

雇用主には気を遣いましょう。その薬局で働き続けることができるかは薬局長にかかってきます。
気に入られれば、時給を上げてくれることもあります。

派遣終了毎に引っ越しあるか

辺鄙な場所にある薬局に多いことですが、住宅も提供してくれる場合があります。
契約が終了すれば、引っ越しも発生します。常に住宅つきの薬局を回っている派遣薬剤師もいます。

同じ地域で働き続けられるか

引っ越したくない人は、ずっと同じ地域にいて、求人を探さなければいけません。
今はまだ、引っ越さなければいけないほど求人がなくなるということはないです。

時には一度働いていた派遣先に戻るというケースもあるので、契約終了になったとしても、きれいに去るようにしましょう。

今月で契約終了だからといって、適当に働いていると2度と呼んでもらえません。

派遣で残業はあるか

よくサイトなどで「派遣薬剤師は残業がない」という記事を見かけますが、派遣薬剤師だからと言って残業が無いとは言い切れません
処方箋枚数の多い薬局では、薬歴を書く時間がなく残業になってしまうケースが良くあります。しかし、派遣先の薬局を選ぶ段階で、残業の有無はある程度教えてもらえます。

残業をしたくない場合は、派遣先を決める時に、残業のない薬局を希望し、就業条件明示書にも「残業なし」という項目をきちんと入れてもらいましょう。そうすれば確実に残業なしで働くことが可能です。

結局のところ派遣ってどうなの?

最後にいろいろと心配事や気になることを記載しましたが、なんだかんだ言っても、薬剤師にとって「派遣」という働き方は魅力が大きいです。

派遣薬剤師という働き方を選択すると、契約を切られることやその都度人間関係がリセットされることなど色々心配事がついてくることは確かです。

しかし、社員のように会社に縛られることなく自由に働くことができます。働く時間を短くして、残りの時間を趣味に費やしてみたり、ダブルワークをすることも可能です。短期集中で働いて、貯まったお金で長期間海外旅行に行くこともできます。

実際に私の場合も結婚して子供もいない自由のきく環境ですので、その境遇をフルに活かし、パートナーと愛犬ともにアウトドアや旅行など趣味の時間を満喫しています。
忙しい冬にしっかり稼いだ後は、海外にご褒美旅行なんてこともできちゃいます♪

また、派遣は「外から来ている人」という感じがあり、細かい仕事(発注や電話当番など)を全く任されないのもよかったです。

記事中でも少し触れましたが、私のような出産前の既婚女性には派遣薬剤師という働き方は非常にオススメです。
いずれ出産し、マイホーム・子供の学費などお金が必要になってくるときがきます。
そんな夫婦の将来設計を考えるとき、結婚してから出産するまでの間にどれだけ稼いでおけるかというのは非常に大切なことだと思ってます。

そうはいっても、今はついついお買い物や旅行に遣ってしまい、思ったほど貯金できていないのですが…
そんな贅沢な悩みができるのも、派遣をやっていればこそと思ってます。
一度は派遣をやってみるのもオススメですよ!

オススメ派遣会社はコチラ

派遣薬剤師について まとめ

派遣薬剤師として働き始める上で知っておいた方がいいこと、気を付けるポイントは以上の通りです。
要点をまとめると次の通りとなります。

派遣薬剤師の特徴

  • 現状は仕事が途切れる心配はない
  • 時給3000円~3500円で年収670万までが妥当
  • へき地を巡れば高時給も狙える
  • 処方箋枚数が多い薬局での勤務経験・管理薬剤師の経験があると高時給を狙える
  • 派遣会社毎に特徴の差は大きい
  • 薬局では「ひたすら投薬」もある
  • 結婚してから子供が出来るまでの女性にはオススメ
  • 3年程度の薬剤師歴があれば、まず大丈夫

派遣薬剤師はシフトが自由であり、さまざまな職場で経験を積めるので、非常にオススメできる働き方です。
派遣会社に属して働けば福利厚生も意外に良く、人間関係もある意味では気にしなくてよいので、自分に合っていると思う方は積極的に挑戦してみるてはいかがでしょうか。
上記のことを踏まえた上で、これから派遣薬剤師として働いていくかどうか参考にしていただければと思います。

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もも

もも

大手ドラッグストア併設の調剤薬局に就職後、結婚を機に退職。現在は派遣薬剤師としてドラッグストアや調剤薬局で勤務する傍ら、パートナーと愛犬ともにアウトドアや旅行など趣味の時間も満喫中。

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