派遣とパート

派遣薬剤師のドラッグストア求人の特徴と意外なメリット

 

派遣薬剤師として働くにあたり、ドラッグストアで勤務することを考えたことがありますか?

派遣薬剤師の派遣先は、ほとんどが調剤薬局で、ドラッグストア派遣の求人はとても稀です。
派遣薬剤師として働いている人でも、「なんだか忙しそう」「薬剤師じゃなくてもできる雑務が多そう」というネガティブなイメージが先行し、なかなかドラッグストア派遣を選ばないでしょう。
しかし、ドラッグストア派遣って実は高時給で、同じ系列の店で切れることなく働き続けることができる可能性が高い、オススメ求人であることご存知ですか?
そこで今回は、実際に派遣薬剤師としてドラッグストアに勤務したことのある筆者の経験を元に、ドラッグストアで働く派遣薬剤師の仕事内容や勤務形態、意外と知られていないメリットやデメリット、疑問点などを紹介していきます。

ドラッグストアの派遣薬剤師の求人数

まずは、ドラッグストア派遣の求人についてです。冒頭でも述べた通り、ドラッグストア派遣の求人はとても稀です。どの派遣会社を調べても2桁の求人しかありません。

その理由は、OTCだけのドラッグストアにほぼ薬剤師は必要ないからです。
登録販売者だけで、大多数の医薬品を売ることができます。薬剤師しか売ることができないのは、要指導医薬品第一類医薬品のみです。
要指導医薬品と第一類医薬品の売上は、医薬品全体の売上の7%ほどです。その7%のために、高時給薬剤師を雇うなら、その7%は捨てて、食品や日用品に力を入れようと考えるドラッグストアがほとんどです。

もちろん要指導医薬品と第一類医薬品を取り扱っているドラッグストアもあります。その場合、薬剤師のいる時間帯を決めて販売するか、調剤併設店舗で調剤側に薬剤師を置いて販売しています。そして薬剤師が帰ったら、網をかけて販売できないようにしています。

このため、ドラッグストア派遣の求人が少ないのです。

調剤併設ドラッグストアについては、派遣薬剤師に調剤業務を行ってもらうために求人を出している場合が多いので、OTCだけのドラッグストアに比べ求人の数は多数あります。
しかし、もともとの店舗数が調剤薬局に比べ少ないので、求人数は全体の5%にすぎません。

ドラッグストアでの派遣薬剤師の仕事内容

ドラッグストアの求人が少ない理由がわかったところで、次はその仕事内容です。調剤薬局との違いは何でしょう?

OTCメインのドラッグストアでの仕事内容

ドラッグストアの仕事は、主にレジ打ちと商品出しと接客です。

中には売場作りやクレーム対応を求められる場合もあり、薬剤師でなくても出来る仕事がほとんどです。唯一、薬剤師の職能を発揮できるとしたら、症状を聞いて薬を選ぶことと、薬の飲み合わせの問い合わせに答えることくらいでしょう。

調剤薬局は患者の症状を確認し、処方されている薬と内容が合っているか確認する義務がありますが、OTCの場合、要指導医薬品と第一類医薬品など一部の医薬品を除いては、セルフ販売のため薬剤師が症状を確認する必要はありません。

調剤併設ドラッグストアの仕事内容

一方、調剤併設ドラッグストアの場合は、分離申請しているかどうかによって仕事内容が変わります。

分離申請とは、同一店舗内において、薬局区画店舗販売業区画に分け、2重に施設の申請を行うことです。
現行の法律では薬局の申請だけでは、薬剤師が不在の時、医薬品を販売することができません。分離申請を行うことで薬剤師不在時、薬局区画を閉鎖し、店舗販売業区画で登録販売者が医薬品を販売することができます。

分離申請している場合の調剤併設ドラッグストアの仕事内容は、ほとんど調剤だけです。

分離申請していないドラッグストアは忙しい

しかし、分離申請していない場合の調剤併設ドラッグストアの仕事内容は多岐にわたります。
調剤業務OTC販売の業務、両方を行わなければなりません。応募するときは、募集要項の業務内容を確認するようにしましょう。

ドラッグストア派遣の勤務形態

続いて勤務形態についてです。
ドラッグストア自体は24時間営業や、夜遅くまで営業している場合が多いですが、必ずしも派遣薬剤師が遅くまで働かなければならないということはありません

派遣薬剤師は主に遅番勤務を求められることがほとんどですが、先にも述べた通り、薬剤師のいる時間帯を決めているドラッグストアが多いので、深夜まで働かなければならないということはありません。遅くても20時まででしょう。

調剤併設のドラッグストアで分離申請していない場合は、薬剤師が帰った時点で薬局を閉めなければなりません。0時近くまで勤務を求められる場合があります。

ドラッグストア派遣薬剤師が働く曜日

曜日については、調剤薬局は日曜祝日は休みですが、ドラッグストアの場合、土日祝日に出勤することが求められます

そんなドラッグストアですが、派遣薬剤師として働くメリットとデメリットについて紹介します。

ドラッグストア派遣のメリット

1時給が高い

ドラッグストアは、調剤薬局のように診療報酬改定で打撃を受けることなく、経営状態が比較的安定しているので、時給が調剤薬局より高く設定されています。
市街地で時給3,000円から3,500円、郊外に行くと3,500円以上の求人がほとんどです。仮に時給3,500円でフルで働いたとすると、年収は672万円となります。薬剤師の平均年収が533万円なので平均を大きく上回ります
夜遅くまで働かなければいけなかったり、土日祝日に休めなかったりするので人気がないことも高時給の理由の一つです。

勤務形態が気にならない人にはオススメです。

2薬剤師以外の知識を身に付けることができる

ドラッグストアで働くと薬以外の商品を扱うので、幅広い知識を身に付けることができます。
また、FPチャート損益計算書のなど売上の見方についても学ぶことができます。調剤以外のことがしてみたい方は、派遣薬剤師ならお試しで働くことができるのでオススメです。

3残業が少ない

調剤薬局では派遣薬剤師は投薬に回されることが多く、勤務終了時間ギリギリまで投薬して、薬歴記入のために残業するということが往々にしてあります。

OTCメインのドラッグストアでは、レジや接客がメインのため、残業することはありません。

調剤併設のドラッグストアの場合は、処方箋枚数が多いと残業しなければならない場合があります。

4チェーン展開しているドラッグストアに派遣されると、切れることなく働くことができる

大手チェーンの調剤併設ドラッグストアは常に薬剤師不足に陥っています。
そのため、ある店舗で契約が切れたとしても、別の店舗に回してもらえる可能性があります。

派遣先のドラッグストアも別の新しい派遣薬剤師に来てもらうより、一度でも店舗経験がある派遣薬剤師に来てもらう方が、システムを一から教える手間がはぶけるので、店舗経験のある同じ派遣薬剤師を系列店に回すことが多いのです。
派遣薬剤師側もシステムが変わらないので、転勤する感覚で次の薬局に行くことができます

ドラッグストア派遣のデメリット

1土日祝日、夜勤務があたりまえ

ドラッグストアの繁忙期は調剤薬局と真逆です。
土日祝日や盆正月など、人が休みの時期に忙しくなるので、派遣薬剤師はそういった日に勤務する必要があります。
そのため、なかなか人と予定を合わせ辛くなります。

人が少ない平日にお出かけしたいと思う方にはオススメです。

2薬剤師としてのスキルは上がらない

先にも述べた通り、ドラッグストアでの仕事は薬剤師でなくても出来ることがほとんどです。

ドラッグストアで働いていたという経験は、次に調剤薬局に派遣された場合は重要視されません。

3激務である

これは分離申請していない調剤併設ドラッグストアでいえることですが調剤業務とOTC業務の両方を行わなければならないため、仕事内容がハードになりがちです。

例えば、鑑査をしているときに、OTCで呼ばれたら接客に応じなければいけません。OTCの売場を作っている最中に処方箋を持ってこられたら、売場作りを中断し、調剤に取りかからなければなりません。そのため激務に感じる場合が多いでしょう。

4薬のことについて相談できる人がいない

ドラッグストアにありがちなのは、その店に自分以外の薬剤師がいないということです。

基本的に要指導医薬品や第一類医薬品を売るためだけ、もしくは薬局を開けておくためだけに派遣されている場合が多く、薬剤師は一人だけなのです。

そのため、薬について質問された時、自分で判断して答えなければなりません。

ドラッグストア派遣の疑問点


このようにデメリットを見ていると、ドラッグストアで働いたことがない人は、自分はドラッグストアで派遣薬剤師として働けるのか疑問に思いますよね。

結論から申し上げると、調剤の経験しかなくても、ドラッグストアで働くことは可能です。

なぜなら、何度も言いますが、ドラッグストアの基本業務は薬剤師でなくてもできる仕事なのです。それは、登録販売者やバイトの子が教えてくれます。

薬剤師が答えなければならない薬のことについては、商品のパッケージの裏に一般名が書かれているので、ある程度判断することができます。

ドラッグストア派遣の求人のある派遣会社

上記を読み、ドラッグストアで派遣薬剤師として働きたいと考える方に、ドラッグストア派遣を扱っている派遣会社をいくつかご紹介します。(※以下に紹介する求人数は2018年7月現在のものです。)

薬キャリ




エムスリーグループの派遣会社で、薬剤師登録者数ナンバーワンです。

  • ドラッグストア求人数:50件
  • 調剤併設求人数:380件

薬キャリ公式サイトはコチラ

薬ジョブ


クラシスが運営する派遣会社です。ドラッグストアの求人は他の2社に比べ、最も多かったです。

  • ドラッグストア求人数:60件
  • 調剤併設求人数:990件

薬ジョブ公式サイトはコチラ

ファルマスタッフ




日本調剤が運営する派遣会社です。ドラッグストアの求人は少ないです。

  • ドラッグストア求人数:20件
  • 調剤併設求人数:60件

ファルマスタッフ公式サイトはコチラ

ドラッグストアの派遣薬剤師について まとめ

登録販売者制度が出来て以降、ドラッグストアは登録販売者に任せ、薬剤師は病院や調剤薬局など専門的な分野で働くことが一般化されつつあります。しかし一方で、求人数は少ないですが、ドラッグストアにも薬剤師の需要があることは事実です。

薬剤師でなくても出来る仕事をネガティブにとらえず、経験としてポジティブに考えることが出来る人、処方箋を受けてから始まる調剤とは違い、接客で薬を薦める、売場を作るなど能動的に働くことができる人には、ドラッグストアで派遣はとてもオススメです。

「短時間で効率よく稼いで、プライベートを充実させたい。」「その都度システムを一から覚えるのは大変なので、できれば同じ系列の店舗をまわりたい。」「更新月になると、いつも契約を切られるんじゃないかと不安で仕方がない。」
そんな人こそ、高時給で契約を切られる心配の少ないドラッグストア派遣に是非エントリーしてみてください。

薬キャリ




エムスリーグループの派遣会社で、薬剤師登録者数ナンバーワンです。

  • ドラッグストア求人数:50件
  • 調剤併設求人数:380件

薬キャリ公式サイトはコチラ

薬ジョブ


クラシスが運営する派遣会社です。ドラッグストアの求人は他の2社に比べ、最も多かったです。

  • ドラッグストア求人数:60件
  • 調剤併設求人数:990件

薬ジョブ公式サイトはコチラ

ファルマスタッフ




日本調剤が運営する派遣会社です。ドラッグストアの求人は少ないです。

  • ドラッグストア求人数:20件
  • 調剤併設求人数:60件

ファルマスタッフ公式サイトはコチラ

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もも

もも

大手ドラッグストア併設の調剤薬局に就職後、結婚を機に退職。現在は派遣薬剤師としてドラッグストアや調剤薬局で勤務する傍ら、パートナーと愛犬ともにアウトドアや旅行など趣味の時間も満喫中。

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