薬剤師の転職活動

調剤薬局からドラッグストアへの転職

 

ドラッグストアは薬剤師の転職先として、人気が高まりつつある職場です。
仕事が大変なイメージがありますが、高給で福利厚生が良く、トレンドであるセルフメディケーションを学べることが特徴です。

新卒から入社する方も多いですが、中には調剤薬局からの転職を目指している方もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、ドラッグストアのメリットとデメリット、調剤薬局から転職するときのポイントについてご紹介していきます。

ドラッグストアで働くメリット

ドラッグストアで働くことには、さまざまなメリットがあります。ここでは、特に調剤薬局から転職をする方を対象に、具体的にはどのようなメリットがあるのか、ご説明していきます。

メリット① 医療系業界において唯一の成長トレンドにある


現在の医療系の業種は、医療費抑制によって足踏みしている状態にあります。特に製薬企業は、新薬を創り出すことが難しくなっていることに加えて薬価改定が追い打ちとなり、厳しい状況におかれています。大手のチェーン調剤においても、売り上げは伸びているものの、診療報酬改定によって減益となっている企業が増えています。

一方で、ドラッグストアは増収増益が続いている企業が多く、多くの企業が過去最高益を出しています。国民の健康意識が高まっていることや、海外旅行客の爆買いに代表されるインバウンド需要があることによって、売り上げが大きく伸びているのです。
さらにはセルフメディケーション税制など、国の後押しがあることも大きいですね。

成長トレンドにあることから、今後も安定して働いていくことが期待できます。

メリット② OTCを学べ、販売業務を行うことのやりがいや楽しさを感じられる


ドラッグストアでは調剤薬局に比べ、多くのOTC医薬品を取り扱っています。簡単な疾患の治療や病気の予防など、OTCは国民の健康維持において、大きな期待がもたれています。OTCを学ぶことのできる職場として、ドラッグストアは薬剤師から人気が高まっているのです。

また、医師の処方箋にもとづいて行う調剤業務とは異なり、自分の知識や経験を生かして、医薬品の販売業務を行うことができます。自分がオススメした医薬品で患者さんに喜んでもらえれば、やりがいや楽しさを感じることができるでしょう。

治療だけでなく、予防の段階からアプローチできることが、ドラッグストアで働くことのメリットの一つです。

メリット③ 年収と福利厚生に優れる

ドラッグストアで働くメリットとして、調剤薬局に比べて年収が高いということが挙げられます。基本の年収が高いだけでなく、昇給率が良い企業も多く、生涯年収が高いという特徴もあります。うまくキャリアアップをしていけば、1,000万円を超える年収を目指すことも期待できます。

また、ドラッグストアは大手企業が多いので、福利厚生においても優れます。大手ならではの保養所や社割制度などが利用でき、プライベートにおいてもメリットがあります。長期休暇制度なども、人気のポイントですね。さらに、時短勤務がお子様が中学生に上がるまで取得できるなど、ママ薬剤師にとってもうれしい制度が充実しています。

ドラッグストアで働くデメリット

では、ドラッグストアで働くデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。こちらでも、調剤薬局から転職される方を対象にご説明していきます。

デメリット① 仕事の負担が大きい

ドラッグストアは業務量が多く、仕事の内容も大変になりがちです。OTCの販売だけでなく、品出しやレジ打ちを行わなくてはならない場合もあります。調剤併設型ドラッグストアでは、処方せん調剤も受け付けているので、さらに業務の範囲は大きくなります。

店長を任された場合には、在庫やスタッフの管理も行わなくてはなりません。調剤薬局では営業活動は原則的にはできませんが、ドラッグストアでは呼び込みや値引き販売もできるので、店長の責任や負担も大きくなってしまいます。

デメリット③ 土日祝日や深夜も仕事がある

ドラッグストアは、土日祝日も営業していることがほとんどです。経験が浅いうちはシフトを入れられやすく、土日祝日はほとんど勤務ということもあります。また、ゴールデンウイークやお盆、年末などの調剤薬局がお休みの日でも、ドラッグストアでは出勤日となってしまいます。

勤務時間についても、ドラッグストアでは24時間営業を行っている店舗も多いので、働く時間は不規則になりがちです。シフトによっては13時~22時といった勤務体系もあります。プライベートを大切にしたい方は、注意が必要です。

デメリット② 転職難易度が高い

ドラッグストアのもう一つのデメリットとして、転職の難易度が高いということが挙げられます。新卒人気の高まりもあり、中途の場合は、未経験からの採用は難しくなりつつあります。調剤薬局のように、受ければほとんど受かるということはありません。きちんと対策をするようにしましょう。

人気の企業であれば、50%程度の合格率といわれています。

転職可能な年齢も限られます。30代半ば~40代前半になると、未経験からの転職難易度は一気に上がります。企業にもよりますが、50代になると未経験から正社員としての採用されることは、ほとんど不可能といえるでしょう。パート社員や、人手の足りないエリアの正社員を狙いましょう。

ドラッグストアに向いている人・望まれる人

ドラッグストアに向いている人や、ドラッグストアから望まれる人には、どのような特徴があるのでしょうか。

ドラッグストアで働くのに向いている人はどんな人か

ドラッグストアで働くのに向いている人を、まとめました。

ドラッグストアが向いている人

  • セルフメディケーションに興味がある方
  • これからも長期的に薬剤師として活躍したいと考えている方
  • 高い年収を目指したい方
  • 小さいお子様をお持ちのママ薬剤師

これからの薬剤師にとって、OTCの販売スキルを持っていることは必要不可欠といえます。セルフメディケーションを学びたい方には、ドラッグストアはオススメの職場といえるでしょう。
年収や福利厚生にも優れるので、年収を大切にしたい方にもオススメです。時短勤務の制度などもしっかりとしているので、ママ薬剤師にもオススメです。

ドラッグストアがほしい薬剤師像

では、ドラッグストアから見たときに、欲しいとされる薬剤師にはどのような特徴があるのでしょうか。

ドラッグストアが望む薬剤師

  • 販売スキルが高く、売り上げに貢献してくれる方
  • 複数の領域の経験があり、薬剤師としてのスキルの高い方
  • 土日祝日も積極的に働いてくれる方
  • 深夜の出勤をいとわずに働いてくれる方
  • 働く場所にこだわりがなく、転勤を受け入れてくれる方

ドラッグストアが中途の薬剤師を募集する上で求めていることは、即戦力になってくれることです。
販売スキルがある方や、これまでの薬剤師の経験を生かしてくれることは、前提といえるでしょう。また、既存の社員の負担を減らすためにも、土日や深夜に出勤してくれることは、重要なポイントです。人手の足りないエリアで働いてくれる方も、非常に欲しがられるでしょう。

調剤薬局からドラッグストアに転職するときに知っておきたいこと・気を付けること


ここまでご説明したメリットやデメリット、向いている人などを踏まえて、調剤薬局から転職する際に気になることをまとめました。知っておきたいことや気を付けるべきことをご紹介していきます。

駅前型と郊外型で客層が異なる

ドラッグストアの店舗のスタイルによって、来客層が異なります。具体的には、「マツモトキヨシ」は駅前型の店舗が多く、幅広いお客さんが訪れます。海外旅行客なども増えています。
一方で、「ウエルシア」などの郊外型店舗では、主婦や仕事帰りのサラリーマンなどが多く訪れます。

一般的には、駅前型の店舗の方が来客数も多く、大変になりがちです。

休んでいる暇はほとんどない

調剤薬局では、暇な時間にお茶をしたり雑談をしたりということもあるでしょう。しかし、ドラッグストアでは暇な時間はほとんどありません。手が空いたら品出しや前出し(商品を前に並べること)を行ったり、レジ打ちを手伝ったりしなくてはなりません。絶えずお客様の目に届く場所にいるので、私語も厳禁です。

ドラッグストアは若手が多い

会社やエリアにもよりますが、ドラッグストアで働くスタッフの多くは、若手となっています。
本部社員などを除いては、50代以降の正社員スタッフはほとんど目にしません。理由としては、仕事が大変で辞めていく方が多いことや、家族を持った後にシフト勤務では不自由ということで、パート社員に切り替えて働いているということが挙げられます。

品出しやレジ打ちをしなくて良いドラッグストアもある

ドラッグストアによっては、薬剤師には品出しやレジ打ちをさせないという考え方を持っている企業もあります
時給の高い薬剤師にこれらの業務をさせるのではなく、薬剤師はOTCや調剤をしっかりとして欲しいという考えがあるのです。そのような企業を選択することで、業務の負担を軽減することが期待できます。

処方せん調剤とOTCが完全分離しているドラッグストアもある

調剤併設型のドラッグストアであっても、処方せん調剤とOTCを完全に分けているドラッグストアもあります。業務の境界線がしっかりとしていることで、働く際の負担が軽減されます。
ただし、会社ごとではなく店舗ごとという場合もあるので、しっかりと確認をするようにしましょう。

ママ薬剤師なら時短勤務が中学生までのドラッグストアもある

多くの調剤薬局では、時短勤務はお子様が小学校に入るまでや、小学校1年生が終わるまでとされています。しかし、ドラッグストアの中にはお子様が中学校に入るまで時短勤務を選択できる企業もあります。小さなお子様を持っている薬剤師さんにとっては、ドラッグストアはオススメです。

リージョナル制度で転勤もあり得る


最近のトレンドで、リージョナル制度による転勤が増えているという企業もあります。
場所を選んで働きたい場合にはエリア社員を選ぶことが必要ですが、年収が下がることにも注意をするようにしましょう。リージョナル制度については、コチラの記事で詳しくご紹介しています。

パートが働きやすい

ドラッグストアでは、正社員で働くことにはいくつかのデメリットがみられます。しかし、パートであれば働く場所や曜日、時間帯を自分で選択することができます。調剤薬局に比べて営業時間が長いため、働く時間の選択肢も豊富となります。

年収にこだわらずセルフメディケーションを学びたいという方には、オススメです。

まとめ

調剤薬局からドラッグストアへの転職 まとめ

  • 調剤薬局からドラッグストアへの転職は、メリットとデメリットを理解して
  • 意欲が高く、会社の指示に柔軟に対応できる方が向いている
  • 調剤薬局の常識が通じないこともあるので、しっかりと下調べをしよう

ドラッグストアは注目の職場ですが、メリットばかりというわけではありません。それぞれの置かれている状況や、目指している働き方によっては、ドラッグストアは合っていないということもあります。
ドラッグストアへの転職を考えている場合には、今回ご紹介した内容を参考にして、慎重に検討するようにしましょう。

困ったことがあれば転職エージェントに相談することもオススメです。ドラッグストアへの転職は、『マイナビ薬剤師』『リクナビ薬剤師』などが多くの案件を保有しており、人気のサイトとなっています。理想の職場を探してみてください。

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ヤス

製薬会社MR→ドラッグストア→調剤薬局と2度の転職を経験。 現在は都内の中規模調剤チェーンで管理薬剤師をしています。調剤業務だけでなく、地域活動や講演活動にも奮闘中。得意な科目は小児科と精神科、婦人科など。趣味はドライブとスノーボード。

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