薬剤師のお仕事データ

アイン薬局へ転職するときにしっておきたいこと~転職経験者の本音

 

薬剤師は安定している仕事と思われがちですが、コンビニより薬局が多いという今、薬剤師の職場が安全とは言い切れません。
そのため安定を求めて大手調剤薬局への転職を考える方も多いですね。

そこで業界最大手のアイン薬局(アインファーマシーズ)がどんな薬局なのか、自分が働いた経験からお話します!
これから大手薬局への転職を考えている方は、参考にしてみてくださいね。

アイン薬局の企業情報

まずはアイン薬局についての基本データをまとめておきます。

社名 株式会社アインホールディングス
本社所在地 北海道札幌市
設立 1969年8月
店舗数 調剤薬局 1,066店舗 ドラッグストア 52店舗
従業員数 9,774人(うち薬剤師 4,518人)

※数字データは2017年4月末のもの

アイン薬局は1969年に、受託臨床検査を専門とした「株式会社第一臨床検査センター」としてスタートしました。
その後1993年に調剤薬局の第一店舗目を北海道旭川市で開局し、そこからアイン薬局が全国へ広がることになります。

1998年に社名を現在の「株式会社アインホールディングス」に変更し、現在に至るまで様々な薬局を子会社化しながら成長を続け、売上高・店舗数ともに調剤薬局業界1位を走り続けている企業です。

アイン薬局の特徴:安心の調剤過誤防止システム

アイン薬局が業界最大手とは言え、ほかにも調剤薬局の大手企業・上場企業はあります。
その中でアイン薬局の最大の特徴と言えるのは、調剤過誤防止システムだと思います。

ピッキング時にバーコードを読み込みミスを防ぐ機械は多くの調剤薬局で導入していますが、反応が遅く使いにくいものもあります。
アインの過誤防止システムはラグが少なくとても使いやすいので、ストレスなく利用できました。
アイン薬局調剤過誤防止システム
画像参照:アイングループ公式サイト

ピッキング管理システムは「バーコード管理に頼ると過誤を起こす」という考えから導入しない大手企業もありますが、私はやっぱりあった方が良いと思います。

十分に気を付けていても規格違いを調剤してしまったり、思い込みで先発品を調剤すべきところジェネリックを取ってしまったりするからです。
人間はミスをする生き物なので、システムを利用して少しでもリスクを減らせるならその方が良いですよね

ほかにも小児の体重をレセコンに入れておくと常用量を表示してくれるシステムや、散薬の常用量をオーバーしていると警告を出してくれるものなどがありました。
紙薬歴・一包化は全自動分包機ではなく全て手巻き…という小さな薬局で働いたこともありますが、薬剤師にかかる負担が大きいと感じました。

最新の設備で働けるということは、調剤過誤を減らし患者さん・薬剤師を守るだけではなく、薬剤師の仕事に対する負担やストレスを軽減することにもなると思います。

アイン薬局の実情

それでは会社のデータだけではわからない、働いてみて感じたアインの実情についてお伝えします。
特に休みや福利厚生が気になる方は、要チェックですよ。

教育システムについて

新卒入社の場合、新入社員研修から入社後5年目のフォローアップ研修までに、薬剤師としての基礎や社会人としてのマナー・マネジメントなどをガッツリと学べます。

集合研修だけではなく薬局配置後にも、専属のOJTトレーナーによる指導があります。

日常的に薬剤師の学力を維持するため、薬や疾患に関するワークブックが社員向けに配信されるので、苦手な診療科があっても安心です。

研修認定薬剤師資格を取得したいなら、アインの内部研修でも年に3回程度単位が取得できるので便利。
管理薬剤師・薬局長を目指していくなら、薬学生受け入れのため認定実務実習指導薬剤師資格の取得が必要です。

給与関係

基本給は各自選択した採用形態によって変わります。

採用形態 基本給
ナショナル社員
※全国転勤可
265,000円~315,000円
広域エリア社員
※選択した広域エリア内で勤務
255,000円~305,000円
狭域エリア社員
※選択した狭域エリア内で勤務
245,000円~295,000円
自宅通勤社員
※自宅から通勤できる範囲で勤務
245,000円~295,000円

ナショナル社員・広域エリア社員は社宅の家賃を8割会社が負担、狭域エリア社員は6割を会社が負担してくれます。
自宅通勤社員は住宅補助・住宅手当がないので、すでに自宅を持っている方向きですね。

ボーナスは確実に年2回出ますが、夏冬各1.5ヵ月分程度なので多いわけではありません。昇給もそれほど望めず、年収アップを狙うなら薬局長を目指すしかないです。

役職手当

管理薬剤師手当は月1万円ですが、薬局長手当の5万5千円とブロック長手当の1万円がつけば、年収は78万円ほどアップします。(手当額は変動の可能性あり)

ただ薬局長は管理職なので残業手当は出ず、平社員の残業量がそれほど多くない分、薬局長の負担は大きくなりがちです。
残業量・業務量に対して年収アップ幅が見合うかどうかは、人によって感じ方が違うかもしれません。

残業代

一方管理職でなければ残業代はちゃんと出ます。
薬局によっては「個人の能力のせいで遅くなった分は残業代が出ない」というところもありますが、アインは働いた分だけキッチリ精算。
調剤薬局はどう頑張ってもラストに患者さんが多いと残業になってしまうので、残業代がちゃんと出るのは嬉しいですよね。

キャリアアップ


管理薬剤師と薬局長を兼任している店舗もありますが、別の人が担っているところもあります。
管理薬剤師であれば25~28歳くらいの人が多く、薬局長は20代後半~30代前半の人が多い印象。

正直なところモチベーションが高く勉強・出世に熱心な人は多くないので、希望すればステップアップは難しくないと思います。

どの薬局でも同じですが、ただ仕事ができればよいというわけではなく、管理職を含め周りのスタッフと上手くやっていける人が出世できる傾向にあります
キャリアアップしたいなら仕事と人間関係のバランスを大事にして行きたいですね。

福利厚生について

アインは有給を取りにくい!という口コミがあるようですが、そんなことはないと思います。

確かに店舗によっては薬局長が難しい人だったり、あまり有給を取る雰囲気じゃなかったりと取りにくいところもあるようですが、私の勤務していた店舗はある程度好きなように有給を取れましたよ。

ただ自分から「ここ有給欲しいです!」と言える人は取れてましたが、そうでない方は有給が消えてしまうギリギリにまとめて取っている感じでした。
それでも有給が消えそうなときは店舗間で応援を入れてフォローしつつ、ちゃんと消化していました。

薬剤師確保に力を入れている会社なので残業時間が多いということもなく、福利厚生面でも働きやすい薬局だと思います。
ただ残業時間においても「店舗により差がある」ことを忘れずに。

女性薬剤師の働きやすさ

産休、育休ともにバッチリ取れます。

従業員数が多い会社なので産休や育休を取る人がいても、別の店舗から応援をもらったり欠員補充をしてくれるので残されたスタッフの負担はほぼありません。

実際どこの薬局も制度上産休、育休は取れますが、「退職者が出ないと欠員補充されないので、無言の圧力で退職を促される」ってとこもあるんです。

アインは店舗数、従業員数共に多く、むしろ産休、育休後は戻ってきて欲しい!という感じなので、気兼ねなく出産に関する休みが取れますよ

復帰後も時短制度を利用して正社員という立場をキープしつつ、仕事と子育てを両立できます。
全国各地に店舗があるので、旦那さんの転勤に合わせて異動もOK。

結婚、出産を経ても働き続けたい薬剤師にとって、アイン薬局は働きやすい環境と言えますね。

どんな年齢層が多い?

私が見た店舗に関していうと、20代〜50代の方までまんべんなく働いていました。
多いのは30代〜40代ですね。

全体の年齢層もそんな感じ(全年齢多いけど30〜40代が多い)なので、職場の年齢層が気になる方は転職サイトを利用するのがオススメ。

転職サイト利用の場合は働く店舗の指定が可能なことが多いので、事前に働いている人の年齢層や雰囲気をリサーチできるからです。

アイン薬局の離職率

勤めていると「辞めていく人が多いな」と感じます。
でもその分入社する方も多いので、全体的な離職率は他と大して変わらないのではないかと。

辞める人は中途社員よりも新卒社員の方が多く、入社から2〜3年後に「異動が多い」「給与が低い」という理由で辞める方が多いようです。

確かに店舗数が多いので全国規模での転勤がありますし、業界全体の中で給与はあまり高くない方です。

その分中途入社社員の定着率は高いように感じますし、パートや派遣を含め常に人材補充をしているので、離職が多く人材が足りないという感じはしませんでした。

どんな人がアイン薬局に転職してくるか

アイン薬局への転職者は、他に比べて年齢層が高めだと感じました。

アインの魅力はやっぱり「業界最大手」です。

国庫が安定せず調剤報酬が削られ続けている今だからこそ、ここを最後の職場に…と考えて安心の大手へ転職を考える方が多いのかもしれません。

アインは店舗数が多く、さらに常に店舗を増やしていることから、年齢や経験に関わらず採用しています。

他で断られた年齢高めの薬剤師もアインでは受け入れているので、全体として転職者の年齢が高くなるのもあるかもしれませんね。

アイン薬局で働いて気が付いたこと

私は夫が転勤族なのであちこちを転々としていますが、アイン薬局はほかの薬局に比べルールがとても厳しく細かいと感じました。

それは別に悪いことではなく、調剤・監査について細かいルールがある方が過誤防止になります。
薬歴の記載方法も「完全に自由」という薬局は少なくないですが、それだと書きやすい分前の人が何を言いたいのかわからないことも多いんですよね…。

私はルールが細かい方が働きやすいと感じたので、同じようにルールがある方が働きやすいと感じる方にはアイン薬局が合っていると思います。

アイン薬局に転職するなら

全国展開のチェーンなので勤務条件は統一されていそうですが、実はそうでもありません。

例えば転勤不可の「自宅通勤社員」という区分でも、普通に転職した方は異動ありですが、転職サイトで交渉した方は異動すらありませんでした。

管理職へのステップアップを望むなら最初からそのように伝えて管理職候補が少ないエリアにしてもらうこともできるので、アインに転職するなら転職サイトを利用した方が絶対にオトクです。

大きい企業なので従業員数が多く、交渉次第で働き方の融通が利きます。

給与は決して高くないですが働き方にこだわりがある方は転職サイトで交渉しつつ、望む条件での勤務を狙ってみると良いですね。

まとめ

アイン薬局は調剤薬局業界第1位であり、売り上げも店舗数も右肩上がりの企業です。

安定した企業に腰を据えたい方・ルールやシステムできっちり管理された薬局で働きたい方・結婚出産を経ても長く働きたい女性に向いている薬局と言えます。

一方年収はそれほど高くないので、収入重視の方には不向き。
各種手当も高い方ではなく、ポジションを狙っても高収入とは言えない程度です。

ただ家賃手当は充実しているので、転勤OKの方で今住宅補助がないなら、家賃負担を含めての年収はいくらになるのかを検討してみると良いですよ。

転職サイトを通じての転職だと、勤務地や給与・ポジションなどある程度交渉が可能です。
希望する働き方がある方は、転職コンサルタントと相談の上でアイン薬局への転職を検討してみてくださいね。

アイン薬局への転職にオススメの転職サイト

アイン薬局のような大手調剤チェーンへの転職を検討しているのなら、大手転職サイトの利用がオススメです。
店舗異動を断るなど、大手調剤チェーン相手でも条件交渉のできるだけの力を持った大手転職サイトでないと、アイン薬局のような大手調剤チェーンへの交渉は覚束ないでしょう。
更に欲を言えば、紹介先の個々の店舗事情に詳しい転職サイトで、事前に職場環境をリサーチしておきたいところです。

そこでオススメするのは次の3社です。

オススメ1 薬剤師転職ドットコム


アインホールディングスのグループ会社であるメディウェルが運営する、薬剤師転職支援サービスです。
アイン薬局に転職するなら外せない選択肢といえるでしょう。

薬剤師転職ドットコムは調剤薬局の業務内容に詳しいことをウリのひとつにしていますが、その調剤薬局の業務内容の知識はアイン薬局を通じて身に着けたもの。
アイン薬局の職場事情にどの転職サイトよりも詳しいは当然のことといえます。

更には面接同行サービスや対面カウンセリングも実施しているので、転職サポートも抜かりありません。

薬剤師転職ドットコムの詳細を見る
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オススメ2 マイナビ薬剤師


マイナビが運営する薬剤師転職支援サービスです。
紹介先企業の現場情報に圧倒的に詳しく、転職サイト中随一の求人情報を保有しています。保有求人のうち、約40%が好条件な非公開求人です。
転職後も職場の状況を確認してくれるという、アフターフォローの手厚さも特徴です。

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オススメ3 ファルマスタッフ


日本調剤が運営する薬剤師転職支援サービスです。
業界No.1の在籍エージェント数と営業拠点を誇るため、現場の情報に詳しいです。
必ず面接に同行することをウリの一つとしています。大手調剤チェーンが出身母体であるため、調剤薬局の業務内容に詳しいのも強味です。

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チェルシー

大手調剤薬局に勤務後、転勤族であるMRとの結婚により退職。結婚後はしばらくパートで働き、派遣薬剤師に転向。妊活に専念するため退職し、現在は子育てとライターの兼業中。趣味はゲームとネットサーフィン。

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